表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
86/102

085⚫️似て非なるもの

「どうしました、ジュークさん?今日お見えになるとは、予定外ですね」

「ナイフが刃毀れした。見てくれ。」

「刃毀れ? あれが?まさか・・・。」


エイブは手渡されたナイフを慎重に観察した。

確かに刃が欠けている。信じがたい光景だった。

「いったい、どんな無茶をしたんです?’厄介モン’の粒子と粒子の間が破損しているんでしょうね。しかし、こんな壊れ方・・・何に使ったんです?」

ブリッツは答えず、短く問う。

「直せるか。」

「そうですねえ。普通のやり方ではないですが・・・炉の高温で熱し、もう一度’厄介モン’を粉末から纏わせ直してみるしか・・・。おそらく、馴染ませるのにしても、日にちはかかりますが、やってみてもよろしいですか?」

「頼んだ。」

それだけ言い残し、ブリッツは工房を後にした。


新三郎は静まり返った部屋で、‘星河薫風’の手入れをしていた。

本来、塵一つ寄せ付けないこの剣に、手入れなど必要ない。

だが、先ほどの謎の戦闘の残響が、新三郎に刀を抜かせたのだ。

月光を浴びた刃は、どこまでも澄み渡り、気品と優雅さを湛えていた。

あの激突をものともせず、微細な曇りすら、そこにはなかった。

新三郎は自分を護り抜いた愛刀に深い感謝を捧げた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ