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006●「やくざの論理」と「国連の武力による現状変更禁止」

国際秩序とは、理想的には法と正義に基づくものとされる。しかし、冷徹に現実を直視すれば、それは「やくざの縄張り協定」に極めて近い構造を持つ。やくざ同士が無秩序な殺し合いを避けるために暗黙の了解を結ぶように、国家もまた、無制限の戦争を防ぐために国連憲章というルールを共有している。


国連憲章第2条4は「武力による威嚇や行使の禁止」を定める。これが理想どおり実現されれば、「武力」は問題解決に使用できず、各国は「完璧な防御」に守られる。だが、この規範を強制する世界警察は存在しない。違反した国家を裁く仕組みは、安保理の拒否権によって骨抜きにされる。結局、秩序の維持は依然として力の均衡に依存し、強者は自らの利益に沿ってルールを歪めて解釈する。これは、やくざ社会における「筋」と同質である。筋を通すとは、組織の論理に従い、無用な抗争を避けるための力の調整である。国際秩序もまた、理念を掲げながら、実態は力の論理で動く。


この構造は、ウクライヤ戦争やバレスチナ問題で露呈した。武力による現状変更は禁止されているはずだが、拒否権を持つ大国が関与すれば、国連は無力化する。秩序は普遍的な正義ではなく、強者の合意に基づく「現代版の縄張り協定」に過ぎない。


結論として、国連の武力禁止原則とやくざの論理は、根本において同じ目的を持つ。すなわち、無秩序な暴力の連鎖を防ぎ、既得権益を守るための力の調整である。結局の違いは、やくざには’盃’があり、国際社会には’条約’がある・・・ただそれだけだ。理念と現実の乖離を直視しなければ、秩序の脆弱性は今後さらに深まるだろう。


無幻斎が為そうとすることは、この‘縄張り’意識に楔を打ち込むことになるのか。世界線が、その分裂を始めるのであろうか。


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