表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
68/102

067●‘厄介モン’

坑道跡の入り口。乾いた風が土埃を運び、古い小屋が軋んだ。

「じいさん、元気か?」

「長老と呼べ、長老と!なんだ、ボブ?食い物か?」

「しょうがねえなあ。ほらよ、’長老’。ミートジャーキーだ。」

「年寄りにこんな堅ぇもん食わせてどうすんだ!もっと柔らかいもん持ってこんか!」

「じゃあ、いらねえよな?」

「ま、待て待て。置いてけ、この馬鹿たれが!」


長老はジャーキーを口に放り込み、ボブが差し出した金属片を手に取った。

「ああ・・・こりゃあ‘厄介モン’だな。」

「‘厄介モン’?聞いたことねえな。」

「お前らが生まれた頃には、もう出てこなくなってたからな。わしらがスクラップ漁りしてた時代には、たまに掘り当てたもんだ。」

「へえ・・・だがよ、綺麗なもんじゃねえか。なんで厄介なんだよ?」

「ちっこいクセに重い。アクセサリーにもならん。加工しようにも刃物が負けるし、溶かそうとしても形が変わらん。どうにもならんのだ。」

「ふーん。じゃあ、出てきちまったらポイ、か?」

「問題はそこよ。ほっとくと勝手に埋まっちまう。また、いずれ掘り当てる。といって、ペーパーウェイトなんてのに洒落込むと、ブーツの先に落ちて骨折する。足の指を砕いた奴もいたな。だから、掘り出して一か所にまとめて捨ててたのさ。まあ、重労働だったわいな。」

「どこに捨てたか、覚えてるか?」


長老はしばし記憶を探り、油染みだらけの古い地図を引っ張り出した。

ボブは地図を覗き込み、場所を特定した。

だが、そこにまだ’厄介モン’が眠っているとは限らない。

いや、むしろ、もっと深く潜り込んでいてもおかしくない。

砂漠の底で、いまだ沈み続けているのかもしれなかった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ