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057●礫砂漠
ブリッツは、意識が戻るより先に聴覚を働かせ、周囲を探った。
飛び起きた瞬間に撃たれるのは避けねばならない。
この姿勢で、今のところ誰も何も仕掛けてこない。
だが、迂闊に動くのは危険だ。
彼は空を見上げる。乾いた空気を嗅ぐ。
指先に細かな砂粒が触れ、ざらりとした感触が伝わる。
時間をかけて探知を終え、ようやく体を起こした。
見渡す限りの礫砂漠。
遠くの地平線に、青白い2つの月が揺れている。
周囲に攻撃者はいない。自分の状態にも異常はない。
スーパーブラックホーク、
コルト・パイソン、
チーフスペシャル。古風な3丁も身に帯びている。
ジョン・スミスを殲滅した。ラベリア要塞の奥深く、一網打尽だった。
しかし、その後の記憶が定かではない。
ブリッツは余計な推察を持たない。現状をそれとして理解する。
生きる。それは本能にして理性。
彼は風を読み、大気を推し量り、生存確率が高い方向を割り出す。
あとは歩くだけだ。
この時点では、キャサリンはまだ知らない。
破壊神が、砂漠に降臨したことを。




