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002●狙うのは、この時
黒峯藩では、評定が行われている。城代とその腹心たちが苦渋の表情である。
「無幻斎を取り除かねばならん、このままでは、民心は奴の思いどおりではないか。」
「五人で囲んでおきながら、何故、討ちもらしたのだ。」
「皆、手練れの者たちでございましたが。」
「生き延びてしまったうえ、まだ、動くこともできぬというではないか。それで手練れとは言語道断。」
「無幻斎に、我らのことを悟られたのではないか。」
「倒れて気を失ったため、何も言うてはおらん。風体や所持品から推測することも叶わぬ。」
「だが、頃合いを図りあの場に行った者たちが、五人を運んだのは見られておらぬのか。」
「夜明けまで時があった。誰にも気づかれてはおらん。」
「だが、やつは命が狙われていると悟ってしまったぞ。」
「であれば、次の襲撃はむずかしい。」
「もうこうなれば、登城した折を狙うしか、あるまいな。」




