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018●優しいな
「美味しい!」口に入れた瞬間、思わず声が漏れた。
ロイの料理はいつだってそうだけど、今日のは格別だ。
柔らかな甘みと、ほのかな香り。噛むほどに、滋味が広がる。
「ねえ、これ何なの?味はわかるんだけど、何を食べているのか、わからないわ。」
ロイは微笑んだ。
「これはね、精進料理っていうんだ。遠い世界で生まれた知恵で、野菜やキノコ、果物だけで作るんだよ。弱った体や心にもいいんだ。君は元気そうだけどね。」
遠い世界?どこかで、誰かが同じものを食べているような気がする。
理由はわからない。ただ、そんな気がした。
わたしは小さく笑った。
「もう。わたしだって疲れるときはあるんだから。」
でも、君はやっぱり優しいな。
その優しさが、どれほど救いになっているか、君は知らないのだろうけれど。




