ネオポリス編5 2人とダンジョン①
翌日、アーム、サイの2人とダンジョンの入り口で落ち合った。
「キョウ君、改造した君の盾だよ。使い心地は以前と変わらないように調整したつもり。これは予備のカートリッジ」
サイから盾を手渡された。
事前に聞いた説明通りだとすると、火力は想像を絶するはずだ。
「これだけの物を用意してもらったので、帰ったら代金をお支払いしますね」
「いやいや、僕らをダンジョンに連れて行ってくれるんだ。これは、ほんの謝礼だよ」
「ドウゾ、よろしくお願いします」
巨大な塊を肩に担いだアームが、丁寧に挨拶をする。
「わたしたちに任せておいて!何が来ても、わたしが一刀両断してやるんだから!」
「サイさんは、ラーナと一緒に後衛で待機していてください。極力危険を減らしたいです」
「そのつもりです。僕自身には戦闘能力がありませんから。ただ、このダンジョンなら少しはお役に立てると思いますよ」
≫
機械で出来た重々しい扉。
サイがスイッチを押すと、轟音とともに入り口が姿を現した。
1階を進んでいく。
ダンジョンの内部は、これまた機械出来ていた。
せわしなく動く歯車。
発光するパーツ。
見とれているとサイが足を止めた。
「ストップ!このボタンを押すと...」
サイが僕の足元にある、小さな突起物を押した。
僕の顔先を弾丸がかすめる。
「このダンジョンには、こうした罠がとても多いんです。
戦闘では役に立ちませんが、機械のことならお任せあれ」
「さすがご主人様デス!」
僕らだけでは、罠に対処できたか怪しい。
サイを連れてきたのは、正解だったかもしれない。
≫
出てくる魔物も、機械を用いたものが多かった。
歯車だらけの車輪。
とげとげの身体のロボット。
僕らは難なく撃破していく。
「本当に皆さんはお強いですね!とても心強いです」
サイが感動している。
≫
あっという間に10階の扉にたどり着いた。
スイッチを押すと扉が開く。
中にいたのは、機械で出来た鳥だった。
全長は5mほどであろうか。
僕らの姿を確認するなり、そいつは飛び上がった。
フィールドは広大だ。
あいつが悠々と空を舞っている。
「さすがにあの高さじゃ、空中歩行でも届かないわ」
「アサルトライフルだけで何とか落とすしかないか」
相談していると、アームが一歩前に出た。
「ワタシの出番ですね」
アームが肩から鋼鉄の塊を下ろして構える。
照準を鳥に定めて、トリガーを引く。
ズドドドドドドッ!
ものすごい爆音が銃から響く。
秒間何発だろうか。
特大の薬きょうが、ゴロゴロと無数に地面に転がる。
アームの射撃は正確で、全弾鳥に命中する。
あっという間に鳥は穴だらけになって墜落した。
「これがアームの武器、ガトリングガンです。
本来は自動車なんかに固定して使うのですが、アームなら1人で扱えます」
これは強力だ。
ダンジョン攻略に弾みがついた。
≫
20階、30階、40階。
サイが罠を発見し、ボスはアームのガトリングガンで貫く。
途中、僕らのフォローは必要であったが、快調に攻略は進んだ。
「次がいよいよ50階ですね。夢の瞬間が近づいていると思うと、ワクワクします」
サイが歓びに震えている。
50階のボスは大抵、強敵だ。
僕らは気を引き締めて扉を開いた。




