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子犬を拾ったら閣下に愛されました〜まさか拾った子犬が聖獣だったなんて思いもしませんでした〜  作者: 漆原 凜


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魔性

婚約するならどんな人がいいか答えたら、悩んでしまっている。そんな悩む事かな?


「あの…ユリアス様?大丈夫ですか?」


「私は大抵の事はどうにかしてきたけど…優しさは自信ある。地味…目立たなくはどうしたらなれる?」


えぇぇユリアス様になって欲しいとは、ひと言も言っていない。困っていると、そっと手を握られる。


「何からも守れる自信はあるし、絶対幸せにもする。」


「…何故そこまで。でもユリアス様は令嬢達からは守ってくれなさそうですし。いっぱい誑かせてきてそうで、敵が沢山いるのは心配なのですよ。」


「誰も誑かせて無いから!令嬢達からも必ず守るし社交も最低限でいい…どうしたら選んでもらえる?」


私の手を握り懇願する様に聞かれる。出会って数回なのに。お父様にはユリアス様が最善策だと言われてはいるけど…。捨てられた子犬の様な目をして見てくる。


「…絶対令嬢達から守ってくれますか?」


「守る!君を守るためなら国をも滅ぼすよ!」


滅ぼらなくていいです…。んー…どうしよう。近くにいるユリアス様はくらくらする程の色気と匂いがする。


「お願い。私と婚約しよう?」


「…はい。」


ありがとう!って抱きしめられる。甘い匂いにやられて正常な判断が鈍っていた気がする。ギューって抱きしめられると充満する匂いに、もうどうなってもいいやって気になってしまう。恐ろしい。


「ねぇルル。ユーリって呼んでね。」


蕩けるように笑うユリアス様は綺麗すぎる。頬に口づけをされ呼び名を指定される。忘れてた!婚約者だけが許される愛称呼び…この人はなかなか執念深い。


「…ユーリ様。」


真っ赤になり言うと、可愛いって頬を撫でられる。甘すぎる。私はこの先やっていけるのか。行こうって連れて行かれる。ネージュを抱っこし馬車に乗せられどこかに向かい出す。すぐ着いた所は王宮で戸惑う。


「ユーリ様!何処に行くのですか?」


「挨拶に行くんだ。ネージュも連れて行って大丈夫だから行こう。すぐ終わるから大丈夫。」


王宮の方に案内され重厚な扉を入る。ちょっと待ってねとユーリ様に言われネージュと待つ。大丈夫だって来てと招かれる。


「おめでとう!無事ユリアスの婚約が決まって良かったよ。これからユリアスをよろしく頼むよ!この子がネージュか。可愛いね。」


誰?呆然としているとユーリ様が父だよって。え?ユーリ様のお父様?!!ネージュを撫で可愛がってくれる。


「先代の聖獣騎士団の団長で、公爵も騎士団も引退して今は王宮で陛下とのんびり働いているんだ。」


よろしくお願いします!と頭を下げる。笑いながら畏まらないでよって言ってくれ、笑う顔がユーリ様に似ている。


「あんなにモテるのに女性関係が全く無くて心配していたが、素敵な方と婚約してもえて良かったよ。モテモテなのにね?」


「…ですよね。こんなに優しくて男前で社交界1なのに。やはり別の方がいいのでは?!」


ユーリ様はやめてくださいと私達2人をとめる。私を見つめルル以外とは婚約しないよって断られる。私以外ともさせないって。


「シルが認めたのだからルイーズ嬢以外いないよね。すぐ決まって良かったよ。」


「シル様が認めた?」


「え?聞いてないの?シルに会ったでしょ?聖獣付きは認められないと婚姻に至らないんだよね。シルは伏せて触らせたでしょ?」


私何も聞いてない…あ!あの時シル様にどう?って聞いてた!あれか!ユーリ様を見る。


「最初からその気だったのですか?!」


「私以外とは婚約させる気無かったし、シルに会わすのは早い方がいいよね。」


ニコニコと笑顔で言われる。腹黒い!笑顔が素敵すぎるのも憎らしい!見目麗しさが腹立たしい日が来るなんて!私は最初からこの人に手の平の上で転がされていたのだ…。


「ルイーズ嬢の両親にも失礼の無いように進めるんだよ。」


「はい。この後挨拶し話を進めます。陛下には父上が言っといてください。では失礼します。」


またねって手を振ってくれる。失礼しましたと頭を下げユーリ様に手を引かれ部屋を出る。ネージュはユーリ様のお父様に遊んでもらえてご機嫌だ。楽しげに足元をついてくる。


「これからルルの家に行って婚約進めるね。すぐ引っ越しになると思うけど、連れていきたい人がいれば一緒に来たらいいよ。」


「いいのですか?!侍女のサリーを連れて行きたいです!サリーが一緒に行けないから嫌だったのもあったので嬉しいです!」


ルルの願いは何でも叶えたいから私に言ってねって優しく笑ってくれる。婚約無しにする以外ね?と念押しをされた。家に着きお父様が出迎えてくれる。


「縁を頂く事が出来ました。これから長い付き合いになりますが、よろしくお願いいたします。」


ユーリ様がお父様に挨拶をし、良かった!よろしくお願いいたします!と喜んでいる。つきましては細かい話をと2人は応接室へと向かう。ユーリ様がネージュを休ませてあげてと私の頭を撫で言ってくれたので、とりあえずお別れをする。


一緒に公爵家に行って下さい!!私はサリーにお願いをする。一緒に行って欲しいけど無理強いは出来ない。けど1人は寂しい。サリーを見つめ返事を待つ。


「閣下と婚約されるのが決まったのですか?私を連れて行っても大丈夫なのですか?」


「…婚約しました。あの美貌には勝てなかった…間近で見ると憎らしい程に綺麗で魔性です…。」


「一緒に行けるなら行きたいです。ルー様をずっとお世話するって決めてました。行けないからと諦めてましたが、ずっと一緒に居たいです。」


ありがとうって抱きつく。1人で心配だったのが心強くなり安心できる。すぐ引っ越すらしいと話をして、ある程度の荷造りを進めるように頼んだ。


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