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舞踊劇酔夢譚 (バレエすいむたん)、僕は白鳥のバレリーナ  作者: 優鶴
経緯、衝撃の配役、女子バレリーナとしての出演要請、強要と励まし
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事例の紹介、中学男子の女子役演舞

第5話


「ちょっとお話しさせてもらっていいかしら。見てもらいたいものがあるの」

レッスンに復帰して数日経ったころ、レッスン後に先生が声を掛けてきた。

「はい。何でしょうか」

「中学生男子で女の子として舞台に出た事例をいくつか紹介したいの。あなたの迷う気持ちの整理や励みになるかと思って。どうかしら」

「はい」と返事をしてしまった。講師控室のディスプレイで事例を見ることになってしまった。


まず先生は、いずれも発表会だが、ソロ演舞の、

・『白鳥の湖』で“オデットのヴァリエーション

・『ラ・バヤデール』の影の王国の女の子役、

を見せた。二つとも男子中学生の演舞だが、技量が高く、しなやかなで幻想的で美しかった。 

“こんな風になれるんだ。”

海外留学を考えている生徒たちで、演技の幅を広げる為に挑戦し、本人たちも挑戦して良かったと言っているとの事だった。


そして、次に群舞をみせた。

・『眠れる森の美女』のリラの精の仲間役、

・『くるみ割り人形』の花のワルツの女の子役、

・『白鳥の湖』の白鳥のコールドバレエ、

だったが、踊っている中に男子中学生がいるとは見えなかった。

“僕だけではないんだ。“

いずれも、初めは恥ずかしかったが演舞後には、皆と踊れて楽しかった、やって良かったと言っているとの事だった。


先生は、「色々な理由があるけれど、それを経験できるのは“選ばれた一握り”で、先生や団の信頼を受けている証拠です。舞台に出す以上は、観客から違和感なく見えることを先生が確認しているので、本人にとっては大きな誇りにもなっています」と言った。

そして、「次回のレッスンから、渡してあるレオタードを着てください。恥ずかしいのなら、上にタイツを穿いてもいいです」と言った。


読んでくださり、ありがとうございます。

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