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舞踊劇酔夢譚 (バレエすいむたん)、僕は白鳥のバレリーナ  作者: 優鶴
衣装の魔力と憑依、近づく本番
18/22

発表会2週間前、本番舞台衣装の受け取り、衣装の手直し

第18話


発表会2週間前となり、本番舞台衣装が教室に届いた。

レンタルを借りる子が多いが、僕は教室を通じて同じものを購入した。

それは、僕の衣装は手直しが多いだろうし、第一に男にチュチュなど貸さないだろうし着たら返却できなくなるだろう。


女の子達は、「わー。きれい」

などと言いながら、自分の衣装を手に取ったり、眺めたりしている。

先生が、

「一度着てみてください。手直しの必要なところを指摘します」

と試着を指示した。


僕も更衣室にもどり試着した。

気持ちが高ぶる。今まで着ていた練習用チュチュより上品で風格がある。

これで踊るのかと思うと嬉しい。

パンツには、フリルが細かく上品に刺繍されている。フリルの飾りが嬉しい。

上半身は背中がフックで掛けるようになっている。

ウエストは縦状に何本か布の繋ぎ目がある。その縫い目が、上半身の体形が括れて見えるように、内側にカーブして刺繍されている。

僕の体形は女の子の様な括れはないが、それでも刺繍による目の錯覚で、括れがあるように見える。

本番が真近い事が感じられ、気が引き締まる。



控室に行くと、先生が衣裳の手直しする箇所のメモをした。

先生は僕が外観で女の子になるように気を使っている。

外観で違いが観客に分かるとコスプレになってしまうため、僕がかわいそうな思いすることがないように特に気を使っているのだ。

男の僕の手直しは箇所が多いし程度も大きい。先生も僕を女の子に見えるようにする事に一生懸命だ。

「柔らかい筋肉をしていますね。首筋と肩はなめらかで女の子のようですね。白い肌で綺麗ですよ。腕も白くて長くて、しなやかに見えますね。手も指も綺麗ですね」

と言ったが、

「お尻は横の凹みを当て布で殺し、女の子の丸みを作りましょう。腰骨と骨盤の後ろと横の位置にも当て布をして、お尻の上周りに膨らみを持たせましょう。バストの位置にも当て布をして、胸に少し膨らみ持たせましょう。そうすると括れも大きく見えます。胸から腰、お尻へのラインが奇麗になりますよ。ムシ (フックを引掛ける為の糸のループ)の位置も直しましょう。完全な女の子に成りますよ」

「・・・・・・・」、複雑な気持ちだが、成り切ろうという自分もいる。

先生はその他に何箇所か手直しをメモすると、

「家で手直しをしてください」と言ってそのメモを僕に渡した。

読んでくださり、ありがとうございます。

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