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舞踊劇酔夢譚 (バレエすいむたん)、僕は白鳥のバレリーナ  作者: 優鶴
バレエ教室外での出来事、ハプニング
13/22

ある日の日常、学校、写真披露、嫌がらせ

第13話


「起きなさい」姉に起こされる。

「うむゃ」僕は起きる。

姉は僕を起こすと家を出る。現在高校二年生だ。僕より通学時間がかかる。

僕はパジャマのままトイレに行き、洗面所で歯を磨き顔を洗う。

直ぐ制服に着替え、朝食を取り、家を出る。起こされてから家を出るまで25分くらいである。


学校へは自転車で前後のロス時間を含んで20分程である。

学校の駐輪場に着く。自転車に鍵をかけ、昇降口まで歩く。上履きに履き替える。

「うす」「オス」などの男同士の挨拶は簡単だ。

女子は「おはよう」と挨拶をしている。

女子に挨拶を掛ける男子は「おはよう」「オス」のパターンに分かれる。


教室に入ると、幼馴染の男女の友が二人で話していた。一人は野球部の親友で、以前スポーツ用品展示会に行った奴だ。

もう一人は幼稚園から一緒の女子で、バレーボール部で活躍している快活な子だ。発表会で僕が女の子として出ることも知っている。

「おはよう」「うす」と二人に挨拶した。

「オス。今日のレオタードは何色だ」、野球部の親友が聞いてきた。

「あっ。それ、いじめよ」、幼馴染の女子が抗議するように言った。

親友は、「いいんだよ。この前こいつから『今日のレオタードは濃紺で、展示会で買った肩紐ダブルなんだ』って言ってきたんだよ」

親友でさえ僕が発表会で女の子として出る事を、まだ何処かコスプレの延長としてとらえているところがある。

しかし僕は本気で取り組んでいて、チュチュ姿もバレエ教室で評判が良く、稽古を重ねて周囲にバレリーナとして扱われている事を分からせたい。その良い機会だと思ったが、過剰な堅苦しい真剣な雰囲気になるのも嫌だったので、

「今日は白のチュチュだよ~ん」、

と、軽い調子で得意げに答えた。

「チュチュで練習しているの?」

「うん。最近はそれでする時もあるよ。写真もあるよ。見て」

僕はバレエ教室で数日前に撮ってくれた写真で、気に入っているものを見せた。

「これがあなた?・・・・・・・」

「これがおまえか?・・・・・・・」

二人とも唖然としたように、暫く身動きもせず声もなく写真を凝視していた。

担任の先生が入ってきた。朝のホームルームが始まる。



昼休みにトイレに行った時、

「お前みたいにバレエなんかやっている奴は、女のトイレに行けよ」

いきなり入り口で邪魔する男子生徒がいた。

小学校は別で、中学1年生の時同じ組だった生徒だ。2年生では別クラスになっている。

彼は、僕の何が気に食わないのか1年生の時から絡んでくる。


特に彼と話すことも関係する機会も無かったが、なぜか敵意をむき出しで絡んでくる。

思い当たることと言えば、妬みかもしれない。彼は学業成績は悪く、クラスで下の中になる。小さくて肥満で運動神経も鈍い。また協調性に欠け、話していると不快になりクラスで相手にする者は殆どいない。

只、むかしからの家で裕福だとは聞いたことがある


僕は、成績もクラスで1、2番に位置し、体育も得意であり、女子生徒も含めクラスの者から悪く思われていない。先生たちの受けも悪くはない。そんなところと、また僕がバレエをしている事などが癪に障るのかもしれない。


「なにやってんだ」

他の生徒が数人やってきた。

彼はすごすごと向こうの方に歩いて行った。

仮にけんかになっても、体力的に僕の方が強い。

彼は何でこんなことをするのだろうか。自分がみじめになるだけだろうに。

「あんな奴、相手にするなよ」 友達が僕に言った。


読んでくださり、ありがとうございます。

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