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承知。**選択肢1**の続きでいく。


---


らいらいが扉に手をかけた瞬間、

エターナリア城の廊下に、ありえないほど場違いな声が響いた。


「お待ちなさーーーい!! その扉、**本日は床ワックス中**でーーーす!!」


沈黙。


らいらいは、ゆっくり振り返った。


そこに立っていたのは、全身ピカピカの銀色エプロンを着た男――

**宮廷清掃大臣モップ=ガルド三世**だった。


しかもなぜか足元はローラースケート。

そしてなぜか両手にモップ。

さらに、なぜか後ろで小さなラッパ隊が「パーパパパー」と悲しげに鳴っていた。


「……何だこいつ」

と、らいらい。


モップ=ガルド三世は胸を張った。


「私はこの王国の床を守る者!

誇り高きワックスの騎士!

今この先に進めば、あなたの靴跡が**一時間は残る**!」


「規模がしょぼいな」


「しょぼくありません!!

床の美は文明の最後の砦です!!」


その時、隣にいた小さな獣――前回らいらいが拾った、

ぷるぷる震える謎の生物**もちドラ**が、急に前へ出た。


「もっ」


「おっ?」とらいらい。


もちドラは、床を見た。

扉を見た。

モップ=ガルド三世を見た。

そして次の瞬間、


**つるーーーーーーん!!**


見事に滑った。


しかもただ滑っただけではない。

回転した。

三回転した。

なぜか美しく着地した。

さらにその勢いのまま、モップ=ガルド三世の両足の間をすり抜け、

奥の扉の前で「どやぁ……」みたいな顔をした。


「今の何!?」

「フィギュアスケート!?」

「ただの事故じゃなかったのか!?」


ラッパ隊までざわついた。


モップ=ガルド三世は口をわなわなさせた。


「ま、まさか……

伝説の足さばき、**ぬる床演舞術**……!」


らいらいは眉をひそめた。


「そんな術、聞いたことないぞ」


「今作りました!!」


「今作ったのかよ!」


その瞬間、扉の向こうから低い声が響いた。


「……騒がしいな」


空気が変わった。


重々しい気配。

ひんやりとした風。

廊下のシャンデリアが、カタカタと揺れる。


ゆっくりと扉が開く。


中から現れたのは、黒い外套をまとった長身の男。

片目には金の眼帯。

肩にはなぜか白い鳩。

そして腰には、どう見ても剣ではなく――


**巨大なしゃもじ**を下げていた。


「私は、第一封印番人――

**カリスマ飯炊き将軍・メシアス**」


らいらいは思わず言った。


「肩書きの方向性がおかしいだろ」


メシアスは静かにしゃもじを抜いた。

すると、空気がびりっと震えた。

ただのしゃもじじゃない。

表面に無数の文字が刻まれている。


**うまい / やわらかめ / かため / 早炊き / 保温切り忘れ注意**


「これは……まさか」

と、モップ=ガルド三世が息を呑む。


「知っているのか?」

と、らいらい。


「はい……あれは古代王国の秘宝、

**神炊器具しんすいきぐ・ライスブリンガー**……!」


「名前のわりに炊飯器感がすごいな」


メシアスは一歩前へ出る。


「ここから先へ進みたければ、試練を受けてもらう」


らいらいは口元を上げた。


「面白い。どんな試練だ?」


メシアスは、しゃもじを天に掲げた。


「**究極の朝食を完成させよ。**」


「は?」


「エターナリアの古き誓いにより、

真に王の器を持つ者は、

戦いではなく、朝の食卓で示される」


「いや急に生活感が強いな」


「ごはん、味噌汁、そしてもう一品。

この三つで、人の心を満たせ。

それができぬ者に、次の扉は開かれぬ」


ラッパ隊が急に陽気な音楽を鳴らし始めた。

モップ=ガルド三世はどこからか白いテーブルクロスを取り出した。

もちドラはすでに箸を持っていた。

早い。準備が早い。


らいらいは目を細めた。


「なるほど……つまり、戦うんじゃなくて」

「ええ」

「飯で殴るわけだな」

「その解釈はかなり野蛮ですが、概ね合っています」


するとその時、廊下の奥からまた別の声が飛んできた。


「待ってくださいましーーーっ!!

朝食勝負なら、わたくしを抜きにして始めるなんてありえませんわ!!」


ばぁん! と窓が開く。


そこから飛び込んできたのは、

ドレスを翻し、片手にフライパン、片手に食パンを持った少女――


**トースト公爵令嬢 バタリア・サクサクーン**だった。


着地と同時に食パンをくわえ、

なぜか自分で「きゃっ、遅刻ですわ〜!」と言ったあと、

誰にもぶつからずに転んだ。


「一人で何やってるんだ」

と、らいらい。


バタリアは立ち上がり、胸を張る。


「わたくしは焼き加減に人生を捧げた女。

外サク中ふわの理想郷、ここに示しますわ!」


メシアスがうなずく。


「よろしい。では始めよう。

**王国朝食大決戦モーニング・オブ・デスティニー**を」


「名前だけは大げさだな……」


だが、らいらいの胸は少しだけ高鳴っていた。


戦いではない。

破壊でもない。

腹を満たし、心を動かす試練。


それは妙に、この王国らしい気がした。


らいらいは袖をまくる。


「いいだろう。

やってやるよ。

最高の朝食ってやつを見せてやる」


すると、もちドラが足元で「もっ!」と鳴いた。

その目は、明らかにこう言っていた。


**卵焼きは甘い派か、しょっぱい派か。そこが問題だ。**


廊下に、緊張が走る――。


---


次回、らいらいは

**伝説の冷蔵庫「ヒエール13世」**を開ける。

そこに入っていた“謎の光る納豆”とは何なのか。

そして朝食勝負の裏で、密かに動き出す「もう一つの封印」とは。


**選択肢**

**1.** らいらい、王道の和朝食で勝負する

**2.** バタリア公爵令嬢とトースト全面戦争に突入する

**3.** もちドラが勝手に謎の食材を食べて大変なことになる

**4.** メシアスの正体が実はただの料理好きなおじさんだと判明する


続けるなら、数字でどうぞ。


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