28. 無双します
三年生となってまだ3ヶ月しか経っていないが…
「クレア・シモクレン、教師全員から合格判定が出たことにより、本日をもって卒業となる。明日より宮廷医師として出仕するように」
と、医師科の教壇に立ったノルド医師が、卒業証書と宮廷医師証を渡してきた。
「は、はい。ありがたく頂戴し、その任を拝命いたします」
証書を受け取りカーテシーをする。
私も寝耳に水だが、クラスメイトもみんな目を丸くして驚いている。
ね。早期卒業ってあったのっ?!って、私もびっくりだよ…
ノルド医師が退室すると、クレアの周りをクラスメイト達が取り囲んだ。
「結局、俺ら全員置いてけぼりを食らちゃったな。クレアにはこれから先もずっと追いつける感じはしないけど。ひとまず、卒業おめでとう。クレア」
リオルが苦笑しながら話す。
「卒業おめでとう。一緒に卒業出来なくて残念だけど、宮廷医師としてのクレアの活躍を期待してるよ」
レオポルドが優しく微笑む。
「クレア!卒業おめでとう!宮廷医師の拝命もおめでとう!クレアなら誰よりもすごい医師になれるよ!
ポーションどんどん作って、たくさんの人達を元気にしてあげてねっ。僕もクレア目指して、立派な医師になれるように頑張る!」
トマスが笑顔で元気に叫んだ。
そんなトマスを見て笑いながらフレデリクスが言う。
「卒業おめでとう、クレア。俺もマナの操作力をもっと身につけて、どこかの家の主治医として推薦がもらえるよう励むよ。いろいろ教えてくれてありがとな。クレアとクラスメイトでよかったよ」
そして、みんなが口々にクレアに感謝を伝える。
「クレアは宮廷医師となるから、これからあんまり時間取れないかもだけどさ、またみんなで集まって息抜きしような」
最後にリオルが言い、全員が頷いた。
明日からはもう学院に来ないのね…と、帰りの馬車の中で一人感慨に耽る。そして、今後のことに思いを向け……
宮廷医師かぁ〜。王族を診たいわけじゃないんだけどな…市井の診療所でたくさんの人達を診て、みんなを健康にしてあげたいんだけど。
まあ、このスペックの令嬢じゃ、誘拐とかの危険もあるし仕方ないよねぇ…ポーションも作っちゃったし…
……やりすぎたかな?
もうちょい実力押さえるべきだったか。
聖女の噂が出ちゃった時点で詰んでるか。
ひとまず宮廷でポーション作りまくるか。
んで、それ持ってテレポートで市井回ろうかな。
よしっ!聖女じゃないけど、令嬢医師として活躍するぞっ!!
ふと、前世の優樹を思い出し、心の中で呟いた。
(弟よ、姉は異世界で無双しますっ)
完結いたしました!
ですが、令息達の今後や、クレアの恋愛事情…といった内容のものを番外編か、第二章としてお届けできれば、と考えております( ˘ω˘ )
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