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夢
とても息苦しい
息が出来ないっ———
何かに押し潰されそう……!
「っかはっ!」
ザイラは息苦しさに胸を抑えて飛び起きた。
はぁ……はぁ……と息を吐き出す度、肩が自然と大きく上下する。汗ばんで重苦しい体を落ち着かせるためザイラは深く息を吸い込み、意識してゆっくり吐き出す。無心となり、暫く呼吸にだけ集中してそれを繰り返した。
——本物のザイラ……?
——ただの……夢……?
転生したザイラの体は記憶こそ朧げだが体や知識はそのまま体に残されていた。そのお陰でほぼ支障無く、この世界でも生きている。
ザイラの記憶や知識、経験を元にして夏帆は自然になんでもこなす事が出来た。
夢の中でザイラは夏帆に縋るように何かを訴えて、泣いていた。一生懸命何か伝えようとしていたけど、手を伸ばしても触れる事さえ出来なかった。
手を伸ばせていたかどうかも、夏帆には実感が無い。自分の体が自分のものなのか、ザイラは自身の力無く広がった掌をじっと見つめ続けていた。




