↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
お父様お命頂戴いたします〜最強騎士の娘が父を越えるまで〜  作者: 天坂 千


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
24/38

第24話 帝国一の色男

「キャー! クラトス様ぁー!!」


「はぁ、美しすぎます……」


「もう死んでも良いーーー!」


 クラトス騎士団長。

 シャルベリア帝国一の色男。


 取り巻きの女性陣に微笑みを見せて、手を振る。


「いつも応援ありがとう」


 黄色い声は一段とトーンが上がる。

 もう叫び声でガラスが割れそうな音域である。


「相変わらず気障な奴だ」


 ネフィは冷ややかな目でクラトスとその取り巻きを眺めていた。


「凄い人気ですね」


 ネフィに稽古をつけてもらうために訓練場へと向かう最中にこの騒ぎに遭遇した。

 リアナも物珍しそうにクラトスの方を見る。


「はは、アンタもそういうのに興味無さそうだからな」


「はい、よく分からないです」


「分かる必要ないね」


 吐き捨てるように言って、二人は再び止めていた足を動かした。


「見た目ばっか気にしてる癖に強いんだから、癪なんだよねぇ」


 心底妬んでいるように言い放つ。


「ネフィ副団長よりもですか?」


 その言葉に眉をぴくりと反応させる。

 言いたくは無さそうに──。


「そりゃ団長なんだから、アタシより強いんだろ」


 断定しない所がどうしても認めたくないネフィのプライドが見え隠れしていた。


「おやおやぁ、今、僕の噂をしてました?」


 いつの間にかクラトスは取り巻きから抜け出して、二人の傍へと来ていた。


「してないですよ」


 無愛想に短く答えるネフィ。


「僕の勘違いでしたか。しかしネフィ殿の髪はいつ見ても美しいですね」


「恐れ入りますね」


 素っ気ない態度をされても、爽やかな笑顔で対応するクラトス。


「おや? 失礼ですが、お隣にいる方はスルガ団長の御息女様ですか?」


「はい。リアナ・カーティスと申します」


「僕は騎士団長を務めさせてもらっているクラトス。いや、それにしてもさすがはリアナ殿。スルガ団長に似て凛々しくも慈悲深さが滲み出ていますね」


「あ、ありがとうございます」


 クラトスの勢いに戸惑いながらも、お辞儀する。


「こっちは今から訓練するので、もうよろしいでしょうか、クラトス団長」


 ネフィにしてはなるべく面倒くささを隠して、穏便に伝える。


「おぉ、研鑽に励まれる所だったんですね。素晴らしい。何か僕にお手伝い出来る事はありますか?」


 ネフィの意図は一切汲み取る事はなく、前のめりに関わろうとしてくる。


「あります」


「おぉ、何でも言ってください」


「お帰りください」


「ははは、ネフィ殿は本当に冗談が上手いですね」


 ネフィは呆れ果てたように大きな溜息をつく。


 ネフィの言葉など、そよ風のごとく涼しげな表情で受け流してしまう。


「分かりました。僕も訓練のお手伝いを致しましょう」


「ご自身の騎士達の訓練を見てあげなくて宜しいんですか?」


 さすがにこれ以上関わりたくないのか、口調がやや強くなる。

 しかし、それすらも意に介していなかった。


「たまには他の騎士団の人達との関わりを持つ事も自分自身の勉強になるので、お気遣いは大丈夫ですよ」


「気遣ってねぇよ」


 クラトスに聞こえないような声で本音が漏れる。


「リアナ殿はどうですか? 一度僕と手合わせしてみませんか?」


「それは是非お願い致します」


「おい、リアナ!」


 リアナのまさかの返答にネフィが焦る。


 だが、そうだった。


 色恋に興味はないが、強くなる事には興味があった。


「なら、二対一で手合わせ致しましょう」


 その言葉にネフィの頬がぴくぴくと引き攣る。


「上等です。やってやりましょう」


 ネフィの闘志に火が着いてしまった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。