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ホーボー・ホーボー魔導具を巡る冒険  作者: アトアン・グリューゼン


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第八十八話 赤と黒の複合霊布

 ハイディが魔法銃から放たれた巨大な炎弾を放つ。魔獣使いの女は結界を展開し炎弾を受け止める。炎弾が炸裂し爆音が広間に轟く。


「ゲホッ、ゲホッ……」


 魔獣使いのオークの女が煙を払う、衣服が焼け焦げ、衣服の切れ間から灰色の肌と赤と黒の複合霊布のブラが姿をのぞかせている。下着により加速術式の炎への耐性が付与されているのか、鍛錬され引き締まったスタイルの良い身体に大きなダメージは受けていないようだった。


「複合霊布……少々妙な魔力を感じるが……特別製か?随分良いものを装備している」


 ハイディが呟く。


 ……ルーネは呼吸を整え、周囲の瘴気を吸収する。


「……第一覚醒……!」


 ルーネの瞳が金色に怪しく輝く、さらに瘴気を吸収し魔力で肉体を強化する。彼女はオークの男に接近し、広間の壁際でポールアックスと大剣が激しく打ちあう。第一覚醒と魔力による筋力強化をもってしてもなお、ルーネの筋力はオークの男に劣るが、素早い連撃で重戦士の男を攻めたてる。


 ヴィルジニーはゴブリンの暗所でも利く目で周囲を見渡すと、弓を肩に背負いなおし、腰に着けたカトラスを抜く。そして精神を集中し、肉体を形態変化させる。


「形態変化……ゴブリンアマゾネス」


 ヴィルジニーの全身の筋肉が隆起していく。


「集中……集中……」


 ヴィルジニーがカトラスに魔力を込めると、カトラスの刀身が赤く熱を帯びる。


「……ふー」


 彼女は呼吸の後、棍棒を装備したミノタウロスへ素早く接近し、魔獣の脇腹にカトラフを鋭く深い突きを打ちこんだ……魔獣の肉が焼け、魔獣の悲痛な絶叫が坑内に響きわたる。


「無明の荒野を照らす光あれ、光剣の疾走!」


 ハイディの放った光術の剣がミノタウロスの胸に深く突き刺さる。ミノタウロスの巨体が仰向けに倒れ、血だまり中で動かなくなった。


 オークの重戦士はミノタウロスの撃破に僅かに動揺する……淵術士ルーネの左手から放たれた青い雷撃がオークの重戦士を打ち抜く。


「ぐ……しまった……」


 淵術の電撃をくらった男は膝をつき、大剣で身体を支える。


 鉈を持つオークの女はアンリと激しく打ち合う。彼女が腕に着けた金色のブレスレットが闇の中で輝いている。


「やられた……大分押されてる……」


 女の顔に少々の焦りが見える。軽戦士風のオークの女はアンリと蹴りを打ち合った後、少々距離を取りながらアンリを牽制する。

 対するアンリも後退し、減速術式で形成した無数の小さな氷刃を女へ投げつける。

 オークの女は身に着けたローブを脱ぎ、飛来した無数の氷刃をローブで振り払う。

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