第2話:未知との出会い
窓の先に広がっていた光景はなんと想像を絶するものだった。そして謎の女の正体は!
俺は恐る恐る窓を開けた。
───そう。開けてしまったのだ。
俺はてっきり近くで事故でも起こったのかと思った。
ちょうど近くで工事もしていたしな。
だが俺の目に映った光景は想像の斜め上を行くものだった。
「なんだよ…あれ…」
窓の先に広がっていたのはあちらこちらで起こっている火災、ビルの瓦礫、そして魔法陣の上に立つ男。
俺は声も出せずその状況を見るしか出来なかった。
───その瞬間。
俺は男と目が合った気がした。
先程まで硬直していた体が嘘かのように動いて、急いで窓を閉め、ロックをかけた。
「なんだアイツ…魔法…?いや…夢か?でも夢にしては感覚がリアルだった…火の熱さをこの距離でもしっかり感じた…どういうことなんだよ…!」
その瞬間俺が寄りかかっていた壁に外部からの衝撃が加わって崩れ、それと同時に俺の体も吹き飛んだが、幸い部屋の扉に背中がぶつかることで威力は減衰した。
「がっ…!?」
俺の額からは鮮やかな鮮血が垂れてきて、口の中も鉄の味が支配した。
「なに…が…起こっ…て…」
俺はひとつの結論に辿りついた。
先程の魔法陣の上にいた男だ。
信じられないが何かしらの魔法を使って壁を破壊したのだろう。
でなきゃ、この状況に説明がつかない。
外壁が崩れて開放感満載になった部屋に先程の男だと思われる者がジャンプで上がってきた。
「うそだろ…ここ二階だぞ…」
驚愕と恐怖の表情を浮かべる俺を見て男は楽しそうな笑みを浮かべながら言った。
「よぉ。さっき目が合ったな?唐突で悪いがお前には死んでもらうぞ。目と目が合ったら勝負。どっかのゲームで有名な言葉だろ?しっかし、俺に会ったのが運の尽きだったな。」
体は硬直しながらも俺の口は言葉を絞り出す。
「誰だか…知らねぇけど…なんでこんなことをする…」
男は当たり前なことを聞くなという様な顔をしながら
「なんで?ハッ!そりゃ楽しいからに決まってるだろ!この世界は理不尽だ。1つのミスで全てがパーになる!そんな世界は俺が正してやる。せいぜいいい悲鳴を聞かせてくれよ。」
男が手をこちらに向けながらゆっくりと歩いてくる。
急にこんな非現実的な事に巻き込まれて死ぬのかよ…ちくしょう。
俺は覚悟を決めたように目をゆっくりと閉じた。
───しかし、いつになっても痛みは来ず、俺はゆっくりと目を開ける。
俺が目を開けた先には先程の男…ではなく金色の髪を靡かせた美しい女性が居た。
男はその下で倒れていた。
「あな…たは…」
俺の言葉に反応するように女性はゆっくりとこちらを振り向いてこう言った。
「初めまして。私はエソール。」
第2話を読んでいただきありがとうございました。最近学校やらテストやらでモチベが湧かなかったのですが、久しぶりに書いたらやっぱり楽しいですね。ちなみに最後に現れた謎の女の名前であるエソールとはフランス語で目覚しい発展を意味する言葉です。これがどう繋がって来るかはまた後ほど──




