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【花ちゃん、海を渡る 3】

「渡真斗、もう行くし」


「ダメ!」


 花ちゃんを見向きもせず、答える彼氏。


「お、珍しく逆らってるし」


 彼女、弟に顔を近づけ


「飛行機に間に合わんくなるし! 早く行くし!」


「う……あい」



 ようやく、元の場所に戻ってきたお二人さんだったが


「予想どおり二人ともおらんし。んもう、また迷子になってるし」


 この時


「ピンポンパンポン~迷子のお知らせをいたします」


「おお?」


「赤井花ちゃんという七歳になる……」


「や、やられたし!」



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