愛しい人との再会。2
その様子をライルが頬を真っ赤にしながら見つめている。
しばらく抱き合いながらキスをして互いの存在を確かめ合うと私達は離れた。
そして思い出したように私は慌ててアレクに言った。
「なっ! 一国の王子が異国に潜入するなんて! 私なんかの為にあなたがそんな危険な事をしてはいけないわ!」
「なにを言ってるんだ。アリシアは私の妃になる女性だ……もう民へのお披露目を済ませている。将来の王妃となる女性をみすみす他国に取られたとあっては民に顔向けできないだろ? それに、君を取り戻す為ならこの命など惜しくはないさ……」
そう言って私の顔を優しく撫でると、額にそっとキスをする。
「アレク……嬉しい……でも、もう無理はしないで……」
「ああ、もう君を手放したりしない。こんな事が二度と起きないように気を付けないとな……ああ、私のアリシア……もう、決して離さない……んっ……んんっ……」
「んんっ……アレク……んっ……」
私とアレクはもう一度互いの体を抱き合いながらキスをする。
そんな光景を見ていたライルは私とアレクに告げる。
「アニキに姉ちゃん……お熱いのはいいんだけど、時と場所をわきまえてくれよ。続きは帰っからにしてくれないか?」
「ああ、そうだったな……」
「あははっ……ごめんなさい。ライルくん」
呆れた様子でそう言ったライルに私とアレクは顔を赤く染めながら恥ずかしそうに互いに離れる。
「そうだ。どうしてライルくんもアレクも私がこの国にいるって分かったの?」
「それはライルから説明してもらうといい」
私が不思議そうな顔をして問いかけると、ライルは自慢げに胸を張って答える。
「それは簡単さ! 他国の中で城にいる警備兵の数を確認すればいい。お姫様を監禁しているなら、警備の兵士の数が多くなる。それを見て目星を付けたんだ! そしたら直近で一番兵士の数が増員されたのがこのアイスディア王国だったわけだ!」
自信満々にそう言ったライルを見て私は感心したように手を叩きながら笑顔を見せた。
「すごいわ! ライルくん! 私、ライルくんの事を勘違いしてたわ。ちゃんとスパイをしてたのね!」
「へっへーん! だろー? もっと褒めてもいいんだぜ!」
そう言って自慢げにライルは笑った。
そんな私達を見ていたアレクがため息を漏らしながら言った。
「はぁー、アリシアもライルも……早く帰らないとだろ? ゆっくりしている暇はないぞ?」
「ああ、そうだった!」
「まあまあ、アニキ。ここまで来たらもうすぐだって、焦るなよな……」
ライルはそういうと、再び煙突の中に消えて行った。




