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凶悪犯部屋  作者: 竹野 竹輪
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2話目 【悪魔】

阿須雌弓良茂(あすめゆらも)が湖田家吏絵堂(こだけりえどう)に、

自分の過去とこの部屋について語った。

湖田家吏は、身体についていた汚れを落とす為に、

シャワーを浴びる・・・・・・。

シャワーで身体についている汚れを流していく。今気づいたことだが、この血液は僕のものではない。僕は怪我をしていないし、痛む場所もない。・・・・・・では、この血は一体誰のものなのだろうか。他人の血液が自分の身体、(主に手や足、顔)に付着しているというのは、かなり気分が悪い。まして、僕は血に飢えた殺人鬼でもなければ、ドラキュラでもない。少し吐き気を催しているが、大丈夫だろうか。

「柄堂(えどう)君~!ここに服置いておくね~!」

「・・・・・・はい、ありがとうございます。」

風呂から出たら、まず僕がここに来た理由を聞かなければ。風呂場のドアを開け、綺麗になった身体をタオルで包む。白くてふわふわとしたタオルで水分を拭うと、目の前のかごに目をやる。用意されている服は、上下黒色のジャージだ。どうやら新品のようで、服屋の匂いがする。ジャージに手を通すと、服のサイズがぴったりだった。どうやら、良いサイズを見つけられたようだ。ほかに、ここには洗面台も洗濯機もあるらしい。随分立派だ。

「あ、お風呂終わったので、早速話の続きを・・・・・・。」


なんだこれは。


「おかえりぃ~!どう?なかなかいい感じでしょ?」


どうなっているんだ。


「これ・・・は・・・・・・。」


何が・・・一体・・・・・・。


「びっくりした!?あはは!!」


阿須雌(あすめ)が嗤う。ここは・・・・・・、





「ここは、僕の部屋ではない。


 僕の、部屋に、似せて、作られた、部屋だ・・・・・・。」





僕の部屋にそっくり・・・・・・いや同じだ。そもそも、なぜこの女が知っているんだ?僕の部屋を・・・・・・。カギはかけておいた筈だ。いや待て、ここに来る前、僕はどこにいた?・・・・・・家だ。そして、この部屋・・・僕の部屋にいたんだ。その時、急に煙が出て、火事になって、母さんが泣いてて、助けに行った。誰が・・・・・・、この僕がか。じゃあ、何故僕がここにいる・・・?母さんはどうなった?助かったのか?あの時、僕は・・・・・・煙に・・・・・・飲み込まれた・・・・・・??


「思い出した?ここにくる直前のこと。」

「・・・・・・僕は・・・・・・死んでいる・・・・・・のか・・・?」

阿須雌はゆっくりと口角をあげ、にんまりとした。

「ここは凶悪犯部屋。凶悪犯罪者になる人が来る部屋。そして・・・・・・


 一回死んでしまった人が、凶悪犯罪者としてこの世に生まれ変わるための部屋。」


「じゃあ、君は・・・・・・一体何者なんだ・・・・・・?」

「私は、悪魔。本名は、ユモーラ=A=メイス(ゆもーら:あ:めいす)。」その女(悪魔)は、淡々と口にした。


「母さんは・・・・・・どうなった・・・・・・?」

「それを今から話すの!!よく聞いておいてよ!!!」

悪魔は乱暴に腰を下ろすと、煙草を咥えて火をつけた。ゆらゆらと揺れる炎を、僕がぼぅっと見つめていると、悪魔は静かに語りだした。


「君・・・・・・絵堂君と、絵堂君の母親は、家の火事で煙を大量に吸い、死亡した。死後、私たち悪魔界で目をつけられた君の母親は、複数の選択肢を与えられたの。

 一つめ、このまま自分と息子(絵堂君)が死んで地獄に落ちること。

 二つめ、息子(絵堂君)を助ける代償に、自分が地獄に落ち、永遠に苦しむこと。

 三つめ、自分は地獄に行かなくて済むけれど、息子(絵堂君)は、凶悪犯罪者としてでしか生きられなくなること。」

ごくりと、唾を飲み込んだ。実の母親に、凶悪犯罪者にされたのだ。そりゃあ、地獄に落ちたくないのもわかる。わかるけど・・・・・・、これって・・・・・・。

「つまりこれって、絵堂君の母親が、唯一地獄に落ちなくて済む選択肢なんだよね~。結局・・・自分が一番可愛いんだよね~。あははっ!」


嘘だ・・・・・・。


「これが君がここに来た理由だよ?」


嘘だ嘘だ嘘だ・・・・・・。


「あれれ?絵堂君??」

嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ・・・・・・・・・・・・。

「嘘だ・・・・・・。」

「え?」

「母さんはいつも僕に優しくてくれた!!!いつも守ってくれていた!!!!!嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ!!!!!!!!!!!!!!!!!」

静かな部屋に、僕の叫び声が響く。その後、僕の荒い息遣いと共に声が響く。


「くくくくく・・・・・・、その歪んだ表情・・・・・・、最っっ高だよ!!!!!!絵堂君!!!!!」


悪魔は満足そうに・・・・・・、楽しそうに、嗤っていた。


どうも、竹野竹輪(たけのちくわ)です。

この度は、2話を読んでいただき、ありがとうございます!

次話、かなり遅いですが・・・・・・、

といっても、読んでくれている方がいるのかどうか・・・・・・www

頑張ります。

次話が投稿されましたら、また是非読んでくださいね。


感想、評価、お待ちしております。

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