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スキルが覚醒したら追放されたので、理想を追求してみます  作者: @tsutsu-Chan


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暗黒の軍勢

地上の【泥レンガの砦】を、不気味な赤い魔力オーラを纏った【暗黒騎士隊】の本隊約30名が包囲していた。


激しい蹄の音と共に馬を止めた騎士隊長は、馬上から質素な砦を見下ろし、邪悪な高笑いを上げた。


「ハハハ!逃げ場はないぞ、アルヴァレス家のゴミめ!先遣隊を汚い手でハメたようだが、この最精鋭の暗黒騎士隊本隊の前では無力と知れ!ドワーフのドブネズミ共々、踏み潰してやる!」


馬上から大剣を掲げ、傲慢に言い放つ騎士たち。

しかし、砦の中に立つレオたちの表情には、一切の焦りも恐怖もなかった。


(「アリアさん、トラップの準備はどうだい?」)


(「ふふん!バッチリですわ、マスター!ガルド様特製の魔導ルーンを組み込んだ【魔導捕獲地雷】が、砦の周囲に隙間なくセットされておりますの!」)


(≪クロニクルより補足。敵部隊の意識は地上拠点に集中。奇襲成功率は99.9%です≫)


レオは隣に立つミニアとヴェルフに目配せを送った。


「よし、かかろう!」


『ふはは、己の愚かさを呪うが良い。──【金剛・遮音結界】!』


ヴェルフが翡翠色の瞳を光らせると、砦の周囲に薄青い光の壁が瞬時に展開された。

次の瞬間、外を吹く砂嵐の音すら消え去り、外部へ音も魔力波形も一切漏れない「絶対静音の完全密室」が完成する。


「何だこの結界は!?構わん、突撃せよ!」


異変を察した隊長が叫び、30騎の騎士が一斉に馬を走らせた──その瞬間だった!


ガシャアァン!


足元の泥から鮮やかな青い魔法陣が一斉に輝き、重厚な光の鎖が噴出した!

アリアとガルドが仕掛けた【魔導捕獲地雷】が炸裂し、先頭を走っていた10騎以上の騎士たちが、馬ごと光の鎖で一瞬にして無傷で縛り上げられたのだ!


「な、何ぃっ!?足元に罠だと……!?」


混乱する暗黒騎士隊の只中へ、レオとミニアが風のごとく飛び出した!


「いくぞ、ミニア!」


「了解ニャ!」


レオは背中の大剣【ヴェルザード】を引き抜いた。


──キィィィィィィン!


青い高周波ブレードが空気を激しく歪める。

レオは襲いかかる騎士の大剣を、真っ向から大剣【ヴェルザード】で一閃し、相手の自慢の魔法大剣と厚い胸甲を一瞬で両断した!


「なっ……俺の魔法剣ごと切り裂くとは……!?」


「あたしの番ですニャ!」


ミニアが『幻影軽甲冑』を駆動させ、軽やかにステップを踏むと、一瞬で三体に分身!

混乱する騎士たちの死角へ回り込み、両腰の『ミスリル双短剣』をすれ違いざまに一閃させた。


わずか数分。

聖王国が誇る最精鋭【暗黒騎士隊】30名は、完璧に返り討ちにされたのだった。


「ば、化け物め……っ!」


首元に青く輝く大剣【ヴェルザード】を突きつけられ、隊長は絶望と恐怖でガタガタと歯を鳴らした。


レオは冷徹な眼差しで見下ろし、不敵に微笑んだ。


「お前たちの装備と馬は、俺たちの領地の貴重な資材として使わせてもらうよ」


レオたちは暗黒騎士たちを完全に武装解除させ、並べられた【漆黒の魔法胸甲】、【高品質鋼の大剣】、【軍馬30頭】にそっと手をかざした。


「【空間転送ロジスティクス】──転送!」


シュンシュンシュンッ!


光の粒子となった大量の戦利品が、一瞬にして地下都市の『古代魔導鍛冶工房』と『牧草エリア』へと直送されていく!


(「きゃあああ!マスター!大量の魔法金属と元気な馬たちが届きましたわ!ガルド様が大興奮で仕分けしておりますの!」)


脳内にアリアの歓喜の悲鳴が響き渡る。


その後、気絶させた騎士たちを遠くの荒野へ放り出し、隠蔽工作を終えたレオたちは、【空間ポータル】をくぐって一瞬で地下都市のコテージへ帰還した。


「大勝利だ!トラップも武器も最高だったよ!」


「あたしたち、最強のチームワークですニャ!」


『ふはは、余の結界も役に立ったであろう?』


その夜、地下都市では新戦利品の獲得を祝う豪華な宴が催され、一同は極上肉と温泉を心ゆくまで堪能した。


---


一方その頃。

グランディール聖王国のゲッセル伯爵邸では、最精鋭の本隊30名すら一言の報告もなく消息を絶ったという報せが届き、執務室が大パニックに包まれていたのだった。

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