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11 火星のお仕事(後)

悪役令嬢や聖女が登場している話をたくさん読んで楽しくなり、自分でも書いてみたくなり挑戦しています。


アスランと礼は思いもよらない動きをしてくれて、自分でも書いていて、あーこういうことだったんだ!と後でわかることがたくさんあり楽しかったです。


好き勝手書いてますが、あきれずに最後までお付き合いいただけたらうれしいです。

よろしくお願いします。


『来た! 礼、キャンプファイヤー点火!』


 礼のイヤホンにアスランの楽しげな声が響いた。


「ヴェス、アキラ! 点火指令! そのままバイクで街へ逃げて! 

 1時間後集合場所で会いましょう!」


 ホテルの方から、ドンドンと低い爆発音が響いてきた。


 ヴェスとアキラはキャンプファイアーに慎重にオイルをかけてから、点火棒で下の方へ火をつけた。


 煙が立ち上り、大きな炎が燃え上がる。


「よし! アキラ行くぞ!」


 ヴェスとアキラはバイクに乗り込み、指示された通り、人の多い街の方へに向かって走りだす。




   ◇ ◇ ◇



 

 シリウスは炎が上がったのを確かめて、アキラの発信機の受信機を取りだした。

 こちらの方にアキラが近づいてきているのがわかる。

 

 窓から通りを見ていると、シリウスがいるホテルの前をヴェスのバイクが通過するのが見えた。

 後続に追いかけているような車などは見当たらない。


「アスラン、ヴェスとアキラの通過確認。後続車もなし。

 そっちも適当なところで切り上げろ。連合の第1陣は3分後にそちらに到着だ」

『いや、これ、結構楽しいぞ! お前が来るまで待ってるからな!』


 アスランの楽しそうな声が聞こえる。


「まったく……、気をつけろよ」


 シリウスがホテルから出て車に乗り込む。少し先の山の方で大きく燃えている炎が見える。


『S教団教団幹部宿泊のホテルから資料回収終了。スパロウ』


 捜査終了メッセージとともに車から連合へデータを送ると、炎の見える方へ車を走らせ始める。

 すでにホテルの上と裏の山側をライトで照らしながら飛び回る連合のヘリ2機が見えた。


「さて、ここまで大騒ぎになって、キドニーはどう出るかな?」


 シリウスのひとりごとにアスランが反応する。


『おーい、まだやってるぞ! 来ないのか?』

「もう着くぞ」


 駐車場にはすでに連合関係者の車が集結していた。


 事前に潜入し情報収取していた者、休暇を装ってリゾートに滞在していた者など、この作戦を狙って行動していた者がほとんどだ。作戦は成功したと言えるだろう。


 すでに何人もの雇われた戦いや拉致のプロらしい男たちが拘束されている。依頼主が誰なのかの証言が取れればかなり有利になる。下調べもデータもかなり念入りにそろえてある。S教団を確実に引きずりだし、解散に追い込めることだろう。


 ただこの火星の権力者キドニーとS教団とのつながりがまだ弱い。 

 マリウスが見たという研究所の動画についても何もわかっていない。



 車から降りると礼が不安げな顔で駆け寄ってくる。


「スパロウ! 社長にもう戻るように言って!」


「おい、アスラン!」

『なんだ?』

「礼がおまえを待ってるぞ! 早く出てこい! 泣かせるな」

『礼泣いてんのか? すぐ行く、待ってろ!』

「出てくる。早く車の方へ」


 礼が車のところに戻ると、すぐにアスランとクルト達がホテルから走り出てきた。

 まっすぐに礼とマリウスが待つ車のそばに駆け込んでくる。


 顔や髪が煤けて黒くなったアスランを見て、涙が出そうになるがこらえる礼。


「礼泣いてないじゃん!」


 アスランが礼を見ての第1声。

 それに対して礼が思わず平手打ちする。

 

 左頬を押さえて固まるアスラン。


「ほんっとに、心配したんだから~!!」と礼が叫んでボロボロ泣き出したの見て、クルトがアスランの肩をポンポンと叩いた。


「……心配おかけしてすみません。調子に乗りすぎました」


 アスランが礼を抱きしめた。

読んで下さりありがとうございます。


アスランとビクトリアの関係、アスランと礼の関係、後から自分で考察して楽しんでます。


これからラストに向かってもう一山あるので、頑張ってハッピーエンドまで登場人物たちを連れて行きたいと思います。



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