↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
青春18きっぷで脱出  作者: 安曇 穂高
03. 姫冠から恵磨へ
PR
29/36

上越新幹線・ほくほく線 高崎-直江津

 姫冠は、担任の先生から貰えたという大事な資料――転校のために必要である書類をランドセルから出して眺めていた。そこには、一学期の成績の書いた通知表や在学証明書、教科書支給証明書が存在していた。姫冠はまだ一年生であるため、漢字が読めるはずもなく、出したと同時にしまった感じになる。このランドセルや書類は、裁判所を出た後に一旦学校に寄って作ったということである。

新幹線は榛名トンネル、中山トンネル、大清水トンネルと長大トンネルを連続で通過してゆく。この間、驀進中の新幹線とトンネルのコンクリートとが轟音を響かせる。ゴゴゴという音が無限に続いていくようにも聞こえた。しかし、もう既に彼女は寝ていた。隣に同じような年齢の子がいたが、千葉から富山へ移動中だそうだ。

 越後湯沢駅に着いたものの、「トンネルを抜けたらそこは雪国」というわけではない。夏だからだ。

越後湯沢駅からは、「はくたか」という特急列車に乗り換える。ほくほく線経由で富山へ向かっているが、ここまでトンネルが多い路線も非常に珍しいのではないか。とくに鍋立山トンネルでは竣工に数十年もかかったらしい。この話は、北越急行の車掌さんが姫冠に行ったものであるが、新鮮で興味ありそうな目で聞いていた。数々のトンネルやら高架の上の除雪設備だとか。この路線の完成に要した技術がいまや外国の鉄道建設に利用されているそうだ。

 そんな話をしていると、直江津駅にたどり着いて、北越急行からJR西日本へと乗務員さんはバトンタッチした。姫冠は何も食べていないということを話すと、姫冠に車掌さんは駅弁「鱈飯」をプレゼントした。最後に車内検札を行い、「富山駅までですね。新しい街での暮らし、楽しんでね。」と優しい声で言って降車していったのであった。

 ここからもまだまだトンネルばかりが並ぶ。北陸本線の直江津側では、地盤が脆弱なために土砂崩れや崖崩れで運休が続出したために、糸魚川以東をトンネル目白押しの新線に付け替えたためだ。この区間にも姫冠は乗っていく……。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。