28/36
常磐線・上越新幹線 某駅-高崎
姫冠は、常磐線の緑、いや、むしろ翡翠色をした電車にのって東京駅に向かった。裁判所が渡したきっぷとともに。千葉県北西部の昼夜間人口比率が低いベッドタウンをするする抜けていけばそこは日暮里駅。ここから山手線に乗り換えて東京に向かう。日本一の大都会のど真ん中のビル群が姫冠を励まし、東京駅に着く。
ここで担任の先生と校長先生とは新幹線乗り換え改札口で別れの挨拶を交わした。一応、富山の学校に転校することは、手続きを行政が緊急避難という形でやってくれるようだ。姫冠が改札を通ったあとに先生たちは、二学期の始業式になんと子どもたちに言うか、言い方を考えていた。
姫冠が上越新幹線の自由席車に座ると、あっという間に東京駅を上越新幹線「とき」号は発車し、すぐに地下に潜って上野、地上に出て関東平野に広がる衛星都市の外れや田畑の真ん中を疾けぬけてゆき、烏川を渡れば一時間も経つことなく高崎駅のプラットホームに駆け入った。




