表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
青春18きっぷで脱出  作者: 安曇 穂高
02. 信州人になろう
26/36

授業始め

 安曇野の学校に登校し出してからまだ三日目。穂高の机の上についに教科書が届いた。国語、算数、理科、社会、図工、体育、音楽、英語など課程で扱う教科分が全て揃っている。そして、計算ドリルや漢字ドリルもあり、長野先生直筆のメッセージが付箋に達筆な字で、恰も板書の如く記されている。


 今日配る予定の漢字・計算ドリルもここにあります。みんなに配布するときには受け取らないように。昨日放送室で話したことは人前で話さないように。 長野


 その後は何事もなく一時間目が始まる。算数である。しかし、教室の後方が少しやかましい。どうやっても耳に入ってしまう。昨日の水泳大会に参加して、散々なことになったことだろうか。あるいは自らの家族のことだろうか、それともなんだろうか。ふと後方を確認してみた。昨日の水泳の大会のあの女子か。


「今日は小数について。もしかすると忘れているかもしれないから、一応復習としてこの問題をやってみよう。(プリントを配布)」

「いやー、あの転校生なんで体育できないのだろう。」

「知らない。けど、アイツサッカーとかドッチボールとかやらせたらえらいことなりそう。」

「たしかにそう。こっそり省いたろう。」

「きっちりまじめに授業を受けてください!」

先生から指導が入る。けれども、彼らは1問目の「0.105とは、0.1を◎こ、0.01を◎こ、0.001を◎こ集めた数です。」という問題すらも分からず、鉛筆をカリカリ動かす手が止まる。しかし、口は止まらない。なぜなのか理解できなかったが、その頃には五分は経っており、すでに僕はその課題をもう終わらせていた。だが、まだ終わらない者が山ほどある。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ