学校前日の夜
穂高は、その次の日はゆっくり休んでから、さらに次の日の学校に備えることにした。夙に知らないところ、人だからこそ、と奮起させるような心情が何処から沸騰した。SLが鉄の路を驀進し、乗客に夜半の月、星空を見上げさせるように、強固な意志を感じさせた。
「いやー、明日から学校やんか。」
「そうだな。」
「分からんところないか。」
「ない。」
「本当か。」
「親に虐待ではないかと思われることをされたからこそ、学校では真面目に勉強した。だからいつもテストで百点、体育は除くけど。そりゃ、学校で習うことなんて、決して難しくはないからな。」
「思われる、というのは不要だ。ところで、昨日NHKで富山市の特集をやってた時に、穂高の妹がいた、って言ってたけど、名前書いてあったぞ。」
「なんて名前?」
「『高岡 恵磨 』とあった。富山市内のどこかに住んでいるとキャスターが言っていたな。会える機会があれば是非会いたい。穂高だってそうだろうなと強く思う。生き別れた妹だろう。」
「当然いつかはまた連絡を取り合いたい。ちなみに昔は鈴木 姫冠 って言ってたんだよ。水泳の授業で、女子用のワンピース型スクール水着が買えないと言う理由で男子用の水着着せてた。親もまだ胸が発達していないからセーフ、と思ってたらしい、でも全然違う。」
「最早親が阿呆だな。阿呆や馬鹿を通りすぎて、児童ポルノ並みの卑劣な行為だな。恵磨ちゃんも富山県に馴染めるように頑張って欲しいよな。そして、恵みを磨いてほしいなあ。」




