第八話「甘さと苦さ」
二人は、フードコートに移動し昼食をとることにした。昼の時間なので人がかなり居たが運よく席を取ることができた。剣は、ハンバーグで明音は、しらす丼。
「ねぇねぇ、開けていい?」
「もう、開けるのか?」
アクセサリーが入ってる紙袋を開け始める。ハンバーグを口に運ぶ剣。
「わー綺麗」
中に入ってたのは、四葉のクローバーのネックレスだった。
「これ、高くなかった?」
「その辺は、気にすんな。ほら、食べちゃおうぜ」
相当お腹が減っていたのか食べるスピード緩めず、夢中になって食べ続ける。明音は、最初罪悪感あった。無理して買ってくれたんじゃないかと。それと、愛にアクセサリーを買うと言ったから嫉妬もあった。
昼食終えフードコートから出る。
「これからどうする?」
「一応今日の買い物は、終わりだけど」
「そっか。じゃ帰るか」
「……うん」
二人は、エスカレーターで一階に下りて出口へ。駅の方に向かう。
電車の時間と時計を見る。次は、15分後。一番ホームの真ん中で二人は、並んで待つ。
「いやー、にしてもでかかったな。ん?どうした?」
ホームに着くまで下を向いたままで一言も話さない明音。
「具合悪いのか?」
心配になり右肩を掴もうとしたら。
「あ、あのね。向こうに着いたらもう少し一緒にいてくれる?」
「どうした急に」
「ダメ?剣……ダメ」
いつの間にか服の裾を掴まれていた。掴もうとした右肩を頭に変えて、軽くポンポンっと叩いた。
「分かった。家に帰っても暇だから」
「ありがとう……って頭叩かないでよぉ」
元気が出たのか剣の脇腹を突っ突いた。
行きほど電車の中は、混んでなく隣同士で空いていた席に座って話をした。地元の駅に着いて出る。時計を確認。2時を回ったころ。
「どうする?」
「あ、クレープ屋さんがあるよ」
「昼食ったばかりじゃん」
「別腹だよ!早く早く!」
手招きで誘う。しょうがないと剣は、財布を出し明音が指をさすWクリームチョコバナを注文し渡す。美味そうにパクパク食べる。
「剣は、いらないの?」
「俺は、いい」
周りを見て食べかけのクレープを差出し。
「あ、あ~ん」
「ブッ!お前急に何を!」
驚いて半歩下がる。
「早く食べなよぉ。あ~ん」
「うぅ~。あ~ん」
恥ずかしいから素早く食べた。剣が食べた後、残りをしばし観察した明音は、小さい口でパクっと食べる。顔が熱くなる剣。その一口堪能するかのようにゆっくり噛んで飲み込んだ。
「……甘くて美味しい」
そのやり取りを一部始終見ていたクレープ屋のオジさんは、ニヤニヤして。
「お二人さん熱いね~彼女さんを大事にしろよ」
「ちょ!何言ってるんですか!てか、この子彼女じゃないですから」
「あら、そうなの?てっきり付き合ってるのかと思ったじゃん」
「違います!違います!ほら行くぞ」
明音の手を繋いでその場から立ち去りたった。商店街の近くまで来たところで手を離した。
「悪い。急に手繋いだりして」
「ううん。別にいいよ」
「それにしてもさっきのオジさん、何言い出すんだし」
「ねぇ!剣!……私ね!」
そこに。
「あら、お二人さん。奇遇ですね」
愛が二人の前に現れた。




