第四十五話「クリスマスイヴ」
午前11時。12月24日。クリスマスイヴ。剣は、愛と駅前で待ち合わせしている。文化祭が終わったあと愛にクリスマスイヴにデートする約束をした。
「服装変じゃないかな……」
剣は、着てきた服装が変じゃないか気にしていた。駅前は、カップルが何組もいる。それもそうだろう今日と明日は、カップルがいたるところでイチャイチャするであろう。
「お待たせしました」
剣の背後から聞きなれた声がした。剣は、振り返ると真っ白なコートを身にまとった愛がいた。一瞬剣は、愛に見とれて言葉が出ず立ちつくす。
「剣君?おーい」
剣の目元で手を横に振るとハッと気が付いた。
「大丈夫ですか?」
「ごめんごめん。あ、それ着けてくれてるんだ」
「もちろんです」
ニコニコしながら愛は、左手に付けているアクセサリーをキラキラ輝かせる。それは、以前剣が明音とショッピングしに行ったさいに、愛にプレゼントっと買った物だった。
「これ私のお気に入りなんですよ」
「それは、よかった。ところで今日は、何処に行くの?俺ノープランなんだけど……」
「近くに遊園地あるじゃないですか私そこに行きたいです!」
「おぉ。王道だね。分かったじゃあ行こうか。たしかここから駅4つ先だったかな」
「はい。行きましょ」
嬉しそうな愛は、剣の腕を引っ張って駅の方へ。
遊園地に到着した二人は、昼の時間だったのでとりあえず昼食をとったのちアトラクションに乗った。愛は、まるで子供に戻ったかのようにはしゃぐ。そんな愛のはしゃぎようが面白い様子。剣が驚いたのは、愛は、意外とお化け屋敷が怖いということ。奥に進めば進むにつれて驚いた時の声が大きくなったり、掴まれている腕をさらに強く握って胸に当たってる。その間剣の脈拍は、通常よりとても速かった。
そんなこんなで遊園地のアトラクションを回った二人は、飲み物を飲みながらテラスで休憩する。
「これからどうしようっか」
腕時計を見る愛。
「もう少しいましょうか」
「他に行きたいところとかあるの?」
「一旦戻って駅から少し歩いたところのイルミネェーション見たいです」
「へぇ~イルミネェーションなんかあるんだ」
「今年からみたいですよ。調べました。木に巻きつけてそれが一列に並んでて綺麗みたいで」
「何時からなの?」
「えっと6時からみたいです」
「じゃ5時半になったら出ようか」
「はい。……ちょっと、お手洗い行ってきますわ」
一人になった剣は、ポケットから携帯を取り出して操作して。
「あ、もしもし明音?」
「剣。何?」
「明日空いてる?」
「何ケンカ売ってるの?」
「そ、その。よかったら明日俺と出掛けない?」
電話の向こう側が静かになる。
「……本気?」
「本気だよ」
「……いいよ。じゃあどこ行くか決めといて!」
って言って明音から通話が切られた。剣は、フッて鼻で笑った。




