第四十一話「文化祭Ⅵ」
時刻12時を回ったころ。
「剣。交代だ」
「お、分かった」
交代の担当とハイタッチをする。すると、教室にいた数名の女性客から残念そうな溜息と嫌だ~っと声が飛び交う。苦笑いで教室を出ると長い長蛇の列が出来ていた。
「うぉスゲー」
驚く剣の背中を誰かが叩く。振り返ると愛だった。
「時間通りに来ましたわ」
「七塚さん。どうしよう……着替えるのめんどくさいからこの格好でいいかな?」
「私は、全然構いませんよ。それよりかその格好の方がいいですわ」
「そう?ならいいんだけど。どこに行こうか?」
「剣君は、お昼はまだですか?」
「今終わったばかりだからお腹減ってる」
「では、どこかに食べに行きましょうか」
「じゃ、とりあえず校庭に行ってみよ」
「はい」
剣と愛は、昼食を求めて校庭の出店に向かうことにした。
それから10分後の事。
「剣いる?」
教室に明音が訪れた。
「山口ならさっき七塚さんとどこかに行ったけど」
「先越せれた……」
校庭に場所を移した剣と愛は、出店で色んな食べ物を買って食べて楽しんでいた。
「剣君これ美味しいよ」
愛は、自分で買ったたこ焼きを食べて、一つ取って剣の口移動させる。少し躊躇してたこ焼きを食べると。
「ん~?何このたこ焼き……中にタコじゃなくて……イカっぽいの入ってる」
「あははは。このたこ焼きね中に何は言ってるか分からないランダムたこ焼きなんです」
「うぇぇぇ~よくそんなの許可出たな」
「フフッ。そうですね」
出店と出店の間を歩きながら話して食べる二人。お腹がいっぱいになり中庭のベンチに愛を座らせて休ませている間剣は、飲み物買いに出る。
「七塚さん。お待たせ、ハイこれ」
「ありがとございます。これはなんですか?」
「タピオカミルクティーだよ」
聞いて愛は、ストローを吸って飲む。
「美味しいです。これ初めてです」
「美味しいって言ってくれてよかった」
愛の隣に座る剣。
「そういえば、七塚さんのクラスは、何してるの?」
「わたあめです」
「可愛いね」
「私の当番は、昨日だったので今日は、遊んでいられるんです」
「なら昨日行けばよかったな」
「実は、剣君の事待ってたんですよ?」
「え?待ってた?」
「嘘です。気にしないでください」
「えぇ~」
口手を当てて可愛らしく笑う愛。その表情を見ていた剣も軽く笑う。
そこに。
「やっと見つけた」
ベンチに座っていた二人の正面から明音が近づいて来た。剣が応えようとした時隣に座っていた愛がスッと立ち上がり明音と愛は、お互い距離を空けて対峙する。




