第三十九話「文化祭Ⅳ」
文化祭二日目。現在7時教室。二日目の剣含め接客担当は、男子が5人と女子2人。料理担当の6人になっている。二日目の方が接客担当は男子が多い。
「てかさ、なんで俺午前中も担当になったの?」
当初は、剣の担当時間は、11時から12時半だったはずなのに、昨日の夜に急な変更を知らされた。
「気にするな剣よぉ」
「気にするわ!」
「はいはい!じゃ男子たちは、急いで着替えてきちゃって」
「こっちは、もう着替えてるんだけらね!恥ずかしいんだから!」
「とか言って意外と気に言ってるくせに」
「う~る~さ~い!」
すでにメイド服に着替えている女子たちが、まだ着替えていない男子たちを着替えてくるように言う。執事服を持って着替えに向かう。
20分後。着替えを終えて教室に執事服着た男子たちを見た女子たちは。
「似合わない」
「駄目私笑っちゃう」
「そこは、堪えて」
笑うのを必死で耐える女子たち。その反応に男子たちが。
「フフッ笑っているのも今のうちだ」
「そうだ、俺たちには、こいつがいる」
男子四人が教室の入りで整列する。
「「「「来い!剣よ」」」」
男子たちに言われて執事服に身にまとった剣が、教室に入るとそれまで笑っていた女子たちが、黙って剣を見つめる。
「え?え?なんか言って!どこか変?」
クルッと回る剣。その姿に女子たちは。
「ヤバいぃ!カッコいい!」
「山口君似合いすぎぃ!」
「山口君執事としてほしい!」
「ダメぇぇぇ私が雇う」
あちこちで剣の執事服に興奮した女子たちが討論し始める。その光景に剣は、男子たちに。
「どうすればいいんだ?」
男子たちに肩を叩かれ。
「安心しろお前の姿はどこも可笑しくない」
「そうだ。むしろ似合いすぎてる」
「お前と同じ時間の担当で良かったぜ」
「お前がいなかったら今日どうなっていたことやら」
「そうか?変じゃなかったらいいんだけど」
文化祭二日目開始30分前の8時半。教室に残っている接客担当7人は、肩を組んで円陣。
「一番混むのは、昼時だろうな」
「始まった直後は、そんなに人来ないと思うからリラックスしていこう」
「昼までに客に慣れておこう」
「私接客で良かった」
「なんで?」
「だって山口君の執事姿見てられるもん」
「私も私も」
「お前らなぁ」
笑って和む剣を除く一同と苦笑いの剣。
「そういえば、昨日って売上いくらだったの?」
女子に聞くと。
「10万位らしいよ」
そこで、剣が一言。
「よし!午前中だけで昨日の売り上げ越そうぜ」
一瞬全員が黙ったがクスクス笑い始めて。
「「「「「「おお!」」」」」」
時間になり開始のアナウンスが校内に響き渡る。すでに教室の廊下で待っているらしく声が聞こえる。剣は、教室のドアに手をついて振り返る。横に並んだみんなが剣の顔を見て頷く。ドアを横にスライドさせて全員で、お辞儀をすると同時に剣が。
「いらっしゃいませ」
っと言い頭を上げると一番最初のお客は。
「剣君来ましたわ」




