第十三話「メイドさん登場Ⅲ」
「た、ただいま」
「夕食は、ホワイトシチューでいいでしょうか」
「あ、うん。任せるよ。色々と話したことあるけどそのあとでいいや」
麗子は、軽く頭を下げてキッチンへ。冷蔵庫を開けて食材を出し始めた。帰ってくる前に買いに行っていたのであろう。とりあえず、制服を脱いで着替える。さっき買ったアイスを冷蔵庫に入れてテレビをつけ、椅子に座る。
久々に麗子さんの手料理か……最後が中2の時だから三年ぶりか?
昔の事を思い出しつつ待つこと40分。
美味しそうなホワイトシチューが運ばれてきてテーブルに。スプーンを手渡され受け取りすくって口の中へ。
「懐かしいこの味」
「お口に合いましたか?」
「うん。昔と同じ味で美味しいよ」
右手の親指を立てる。その他にシザーサラダや唐揚げなどが次々出てきてお腹がパンパンになるほど食べた。
夕食後テーブルを挟んで向かい合う二人。椅子に座る剣と床に正座の麗子。
「母さんからきた手紙で読んだけどもう一度教えてくれる?」
「はい。私がここに来たのは、剣様が卒業するまで時間をサポートすることです」
「う~ん。母さんの方は、どうなの?」
「はい。今現在会社を20件ほど経営して軌道に乗っています」
「20件!なんか、でかくなってるなぁ」
「秘書が付いているのでこっちは、心配するなと言ってました」
「まぁ、ちゃんとやれているならいいけど」
腕組みをして会話が進む。
「それでサポートに来た麗子さんは、どこの住むの?」
「できれば剣様のお近くに居たいのでここがいいのですが……」
「いや、ここは、ちょっと狭いから無理だと思う」
「ですよね。私も思いました」
がっかりしたみたいで暗くなる。
「とりあえず、住む場所は考えるとして今日は、ここに泊まりな」
「ありがとうございます」
ちょっと喜んだ麗子。
「そういえば、麗子さんっていくつになったの?」
「25です」
「25!初めて歳聞いたけど……25に見えない」
「フフッ。もっと歳とってると思いました?」
「凄い大人びてるから」
口元を手で押さえてクスクス笑う麗子。スッと立ち上がる。自然と剣も椅子から立ち上がった。
「それでは剣様。これから、剣様のお世話をさせていただきます。何かありましたら私を何なりと仰って下さい」
深々と頭を下げた麗子。
「うん。よろしくね。麗子さん」




