第十一話「メイドさん登場」
目覚ましが鳴る。
「朝か……」
目を擦りながらベットから起き上がる。テーブルには、母から来たエアメールが三枚置いてある。歯を磨き顔を洗う制服に着替えて学校へ。教室に入り自分の席に座る。
「おはよう」
「あ、おはよう」
明音が挨拶してきて席に座る。
「どうした?なにかあったの?」
「え、いや別になんでもないけど」
「嘘、どう見ても何かあったでしょ」
「なんでもないよ」
顔を左に移動させ外を見る。席を立ちあがり剣の机の前にしゃがむ明音。
「ねぇ、本当に?本当になんでもないの?」
「……」
無言になってしまう。剣の横顔を猫のような瞳で見つめる明音。その視線に負けてしまい大きな溜息を漏らす。
「昨日母さんからエアメールが来たんだよ」
「え、エアメール?」
ここで、予鈴が鳴り先生がやって来た。明音は、昼に聞かせてと言って隣の席に戻った。授業が始まる。一時間目は、理科で二時間目は、美術。三、四時間目は、体育。三時間目は、クラスの男子を半分に分けてサッカー。今日は、なんだか調子がいいのか四ゴールの三アシスト。
「今日の剣なんだかヤバかったんだけど」
サッカー終了後の短い休み時間。相手側だった男子たちが剣の成績に驚いてる様子。剣と男子数人は疲れて蛇口を捻り水を飲む。
「はぁはぁ……」
口元の水を拭く。
「四時間目は、何すんだろう」
「う~ん。予想がつかないな」
チャイムが鳴り体育の先生のもとへ。
「よ~し!次もサッカー行ってみよう」
その言葉に一同驚愕。さすがにキツイと抗議をする。
「分かった。じゃ四チームに分かれてミニゲームにしよう」
グラウンドを半面使うことに。走る距離が短くなるからこれならいいと了承する。前半と後半に分けられ剣のチームは、後半になった。出番がくるまで時間があるので地面に座って待機する。なんとなく校舎の方へ目線を向けると、A組の教室の窓際中央で愛がいた。窓が開いていて時々吹く風で髪がなびいている。涼しげな横顔。
そうしているといつの間にか剣のチームの番が回ってきた。
お昼。剣は、教室で買ってきたパンを食べていた。隣に明音が弁当を食べてる。
「で、さっきの続きなんだけどお母さんからのエアメールなんて書いてあったの……というか、海外にいるの?」
「あぁ、父さんが経営してた会社を今母さんが引き継いでるんだ。今何社経営してるか忘れたけど」
「へぇ~実は、剣ってお金持ちの息子とかなの?」
「バカか!俺が金持ちの息子に見えるか?」
「ううん。見えない」笑う明音。
「で、手紙には」
「大変だ!」
もの凄い勢いで教室に一人の男子が来て。
「学校の門の所に超美人のメイドがいるぞ!」
「「「「「「何!!」」」」」
「俺ちょっと見てくる」
「あ、剣!」
盛り上がる男子たち。剣は、誰よりも早く教室から出て行った。一階に下りて靴を履く。門の方へ走って向かうと、確かに一人のメイド服の女性が立っている。スピードを緩めて近づいてみるとその女性は、剣の知っている人だった。
「剣様お久しぶりです」




