↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
三国志・譙周伝ー陳寿の師と呼ばれた漢ー  作者: 涼風隼人


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
9/16

第9回 論議

 尹黙は二人を出迎えて言った。

「さあ、お座りください」

 二人は拝礼して、座った。

 尹黙が言う。

「それでは、早速、太学改革の論議を行うとしましょう。方向性としては、昨日話した通り、兵学や法学と言った実務的な勉学が出来る環境の構築、と言うことになると思いますが、張裔殿、如何でしょうか」

「その通りだと思います。まず、兵学、法学と一口に言っても、多数の書物、思想が存在します。まずは、どれを基礎として定めるのか、ということを決めるのが肝要かと」

「そうですね。譙周殿は、如何ですか」

「張裔殿のおっしゃる通りだと思います。私が諸子百家の書を避けてきたのは、その雑多な思想、考え方に辟易したというのも理由の一つですので、基礎を定めるのは重要であると思います。そして、それを学生たちに教えることのできる人材の登用も、また必要になるのではないでしょうか」

「確かに、そうですね。現在の博士、助教はあくまで儒学の専門家であり、兵学、法学に精通しているわけではない。師となり得る人材を探して、登用する必要がありますね」

「尹黙殿。基礎として定めるものについての、お考えはお持ちか?」

「はい。まず、兵学に関してはやはり孫子は外せません。それと並び称される呉子も学ぶべきでしょう。あとは、司馬法、尉繚子あたりが実践的なものであると思います」

「法学に関しては、如何かな?」

「ここはやはり、荀子、韓非子といったところでしょうか」

「なるほど。私も基本的には同じ意見です。あとは、政治の実戦的な指導書とも言える管子も加えるといいと思います」

「管仲の書ですね。まさに、今のこの世に合っていると言えますね。譙周殿、意見はありますか?」

「いえ。お二方の意見に賛成です。師となり得る人材に関しましては、一度、杜瓊殿や丞相にご意見を伺った方がいいように思います」

「そうですね。師となる人材を闇雲に探すのも難しいとは思いますので、その点はまず、今回の話の提案をするときに、お伺いするように致しましょう」

 張裔と譙周は頷いた。

 尹黙が言う。

「実は先んじて、杜瓊殿には明日、時間を作って頂くように既にお願いをしてあります。今日の論議の内容は私がまとめますので、また明日、こちらにお越しいただけますか」

「わかり申した。それでは、尹黙殿にお任せして、我々は退散致しまする」

 張裔と譙周は拝礼して立ち去った。

 こうして、太学改革の論議はひとまず終了した。

 そして明日、杜瓊に提案をすることになるのである。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。