約束
2004年8月私達が小学3年生の頃のある日、私と星はザザザーと心地よい音を奏でる海にいた。
「星、待ってよー。」
「海、はやくはやくー。」
夢中で星を追いかけていた。追いつこうと全力で走っていると、突然星が足を止めた。
「いたっ、星、急に止まらないでよ!」
「海、みて、ヒトデだよ。」
「嘘だー。」
星の指さすほうを見るとそこには本当にヒトデがいた。
「このヒトデ、食べれる?」
ふと疑問に思った私は星にそんな質問を投げかけていた。すると星が「じいちゃんに聞いてみよう。」と言ったので星のおじいちゃんの家に行くことにした。 星のおじいちゃんは地学・生物研究家で私達のわからないことを全部教えてくれる。
星のおじいちゃんの家に着いた途端、星が走っておじいちゃんがいる居間へ行った。
「じいちゃん、来たよー。」
星がそう言い終わってから居間に着いた私は「お邪魔します。」とお辞儀した。
すると星のおじいちゃんの口がゆっくり開きこう言った。
「よく来たなー。海ちゃんも久しぶり。」
「久しぶりです。」
少し緊張気味にそう返した。その後星が間髪を空けずにおじいちゃんに質問した。
「じいちゃん、これなんて言うヒトデ?」
「あぁこれはな、マヒトデじゃな。触っても大丈夫なヒトデじゃよ。」
「へぇー、そうなんだ。」
「星のおじいちゃん、そういえばヒトデって漢字でどう書くんですか?」
「2つ書き方があるよ。人に手で人手って書く書き方と、海に星っていう書き方じゃな。」
「それって俺の星と海の海を合わしたみたいじゃん」
「そうじゃな、その通りじゃ。」
そう気づき私は「偶然だね。」と星に笑いかける。すると星も「うん。」と笑い返してきた。
和やかな空気の中突然、インターホンの音が鳴った。すると星のおじいちゃんが紙の束を持ち玄関の方へ向かった。そして私と星の2人とヒトデの1匹だけになった。
「なぁ海、忘れちゃダメな大切な約束をしないか?」
星が急にそんなことを言い出し、少しビックリした。しかし、私は嬉しくてこう聞き返した。
「いいよ。でも、どんな?」
「もしものことがあったら海がじいちゃんを助けて欲しい。じいちゃん、もう歳だし……。その代わり俺は海の大切な人を守る。」
「わかった。じゃあ星は綾を守ってね。」
綾とは私の8こ下の妹だ。
「それで決定?」
「うん。」
「じゃあ、この約束……、海星の約束な。」
「え?なんで?」
思わず声を出してしまった。
「ん?約束に名前あった方が覚えやすいだろ。」




