司教封印
《剣聖》は密かに貿易都市に来ていた。
目立たないで来た理由は確実に敵を封印するためだ。枢要罪の八つのうち強欲が消えて今は七つになったが司教が何人来ているか分からないため秘密裏に動く必要がある。
「エリィ、君は司教を見つけたか?」
『はい。《怠惰》と《色慾》を確認』
「封印魔法陣を展開するんだ」
『了解』これにより怠惰と色慾の司教が封印される。剣聖たちは次々と司教を封印したが、《傲慢》の司教は見つけることすら出来なかった。
「失礼します。マルシア様」
「どうしたの?」侍女のメルティアが報告に来た。
「報告が来たのですが《傲慢》の司教以外の司教様は封印されたそうです」
「そう。生存者はいないのね」
「報告では1名になってますが」
「《傲慢》の司教はそもそも居ないのよ。あなたも魔女教徒なら分かるでしょ」
「すみません」
「こうなったら転生するしかないわね」
「転生ですか?」
「そうよ。貴方も一緒にね」
「分かりました」
「転生の秘術を行うわ」
「1つ気になることがあるんですけど司教たちの持つ因子は回収しなくていいんですか?」
「それなら、手を打ってあるわ」
「何をしたんですか?」
「人間側に私たちの内通者がいるのよ」
「そんなの初耳なんですけど!?」
「誰にも言ってなかったからね」
「えぇ。その子に魔女因子の回収を命じてあるわ」
「そうなんですね」メルティアと話しているとミーティアが鳴った。
「噂をすれば、知らせよ」
『マルシア様、魔女因子を回収しました』
「ご苦労さま。それで王族には気付かれてないわよね?」
「はい。気付かれていません。でもどうして王族を気にしてるんですか?」
「私の目的はこの世界を破滅することだけど、従う者には慈悲を与えたいのよ」
『分かりました。貴方様はいつも慈悲をかけようとしますね。私の時も』
「助けたいと思う子がいれば助けるし逆らう人はない人を死なせようとは思わないわ」
『分かりました。剪定に入ります』
「終わったら報告して」
『了解です』




