幼馴染ノーティス
原作と少々違うところもありますが、別の世界線(?)としてお楽しみください!
暗い。
何も見えない。
音もない。
ただ、意識だけが浮かんでいる。
……ここは?
夢か?
それとも。
死んだのか?
『また失ったね。』
誰かの声がした。
「誰だ?」
返事はない。
でも、頭の中に映像が流れ込んでくる。
プール。
夏の日差し。
濡れた床。
助けを求める声。
次に。
バス。
揺れる車内。
叫び声。
伸ばした手。
届かなかった手。
「……なんだよ、これ。」
知らない記憶。
いや。
知っている。
俺は。
これを知っている。
「二回……?」
口から言葉が漏れる。
「俺は……二回、あいつを失ってる?」
そんなわけない。
あり得ない。
人は何度も同じ時間を生きない。
未来は一つしかない。
なのに。
俺の中には。
二つの未来がある。
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目の前に、幼馴染の姿が浮かぶ。
いつもの笑顔。
いつもの声。
いつもの。
「起きろォォォ!」
「……」
胸が締め付けられる。
怖い。
また失うことが。
でも。
それ以上に。
もう一度会えたことが。
『嬉しかった。』
「守らなきゃ。」
誰に言うでもなく呟く。
「今度こそ。」
何をすればいいのか分からない。
いつ、何が起きるのかも分からない。
ただ。
あいつが死ぬ未来だけは。
絶対に嫌だった。
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「もし、これが夢なら。」
「覚めないでくれ。」
そう願った。
でも。
同時に思う。
これは夢じゃない。
俺が忘れているだけだ。
何か大切なことを。
何か。
あいつとの約束を。
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目が覚める。
いつもの朝。
いつもの部屋。
いつもの音。
『ピピピピ』
……。
また、この音。
「……」
時計を見る。
2003年7月1日。
「嘘だろ。」
昨日と同じ。
一昨日と同じ。
いや。
違う。
俺だけが違う。
記憶だけが。
置いていかれている。
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「起きろォォォ!」
「うわぁぁぁ!」
幼馴染が部屋に入ってくる。
昨日と同じ。
夢で見た通り。
でも。
今回は。
違った。
俺は笑えなかった。
「……会いたかった。」
小さく呟く。
「え?」
「いや、なんでもない。」
幼馴染は首を傾げる。
「変なの。」
そう言って笑う。
その笑顔を見て。
俺は決めた。
何度でもいい。
何百回でも。
何千回でも。
「絶対に守る。」
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その瞬間。
どこか遠くで。
歯車が回る音がした。
『ガコンッ』
お楽しみいただけたでしょうか?
正直、改稿版作るの大変でした…
なので次の話も、どうぞお楽しみください!




