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第3話「試す」

放課後、俺は一人で帰っていた

頭の中はさっきのことでいっぱいだ……試せば分かる。


でも――やめとけ

そう思うのに足が止まる


周りに人はいない静かな住宅街

視線の先には小さな石、ただの石だ


ほんの一瞬迷う

本当に動くのか、それとも――やっていいのか


それでも目は逸らせなかった


――動け。


コツンと音がして石が転がる


「……っ」


息を呑む

今のは本当に自分がやったのか


確かめるように、もう一度だけ意識を向ける


――動け。


また音がして石がさっきより少し大きく動いた


間違いない、偶然なんかじゃない

俺がやった


そのとき「へぇ」と声がした

振り向くとそこに一人立っていた


「今の、君がやったの?」


言葉が出ない


「それ、“言霊”だね」


……言霊?


「まぁそのうち分かるよ、使いすぎると壊れるから気をつけな」


そう言って歩き出し――消えた。


「……は?」


理解が追いつかない


「おーい」


声に振り向くと中田が立っていた


「何してんだよ、こんなとこで」


一気に現実に引き戻される


「てかさ、なんで石なんて持ってんだ?」


心臓が跳ねる


俺は何でもないふりをする

「いや、なんとなく」


「なんとなくで石持つやつ初めて見たわ」


中田は笑う、バレてない


俺はそのまま歩き出した


ポケットの中の石、頭の中に残る言葉


――言霊

――また会うでしょ


……もう普通には戻れない。

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