第81話 事後
そしてアヤネとメイは帰宅することになった。
「ええぇ、兄さんと師匠はこっちに泊まるの?」
「ああ、そっちは朝練もあるし出社するだろ?俺は商品受け取ったらいくから」
とアヤネに伝えると不服そうな顔をしていた。
「まぁこの2人は今更か…」
「ん?なんかいったか?」
「いやなんでもないよ」
「帰ったら購入忘れずにな」
「わかってるよー」
まぁ不満そうにはしていたが仕方がないと言った感じで帰っていった。
「さて飯にしましょうか、昼間から仕込んでおいたので」
狩りというか解体の最中に一度家に返してもらい仕込みは済ませておいた。
「時短で圧力鍋使いましたけどしっかり出来てるはずです」
と言ってビーフシチューを出す。
「なにこれ!すっごい良い匂い!」
「じっくり作るつもりだったんですけどね…まぁ出来たんでよしとします」
後は適当にサラダやらを作りそのまま出す。
「さて食べましょう」
お互いに口に運び…。
「すっごく柔らかくておいしぃ」
「それはよかった」
「それにしても2人で過ごすのは久しぶりね」
「なんだかんだ1ヶ月振り位かもしれませんね」
「川で君を拾ったのはまさしく幸運だったわ…」
と何やら思い出しているようだ。
「そこを思い出されると俺、裸なんでやめて欲しいんですけど」
「フフッそうだったわね」
「未だにこっちにくると素っ裸になるのはどうにかしたいですけどね」
「まぁそれがルールみたいだし仕方ないわよ」
「ああ、そういえば飲むかと思ってこれ」
といってお酒を差し出す。
「あら、よく知ってたわね」
エルナはあちらの世界の酒にドはまりしている。
元々酒類は好きだったそうだが、こっちのアルコールはそこまで美味しさを感じていなかったそうだが…向こうの世界の酒は格が違うそうだ。
「この料理、ワインによく合うわね」
「それは何より」
「あなたも飲む?」
「まだ未成年ですから…」
元々酒は付き合いで飲む程度でほとんど飲まないのでそこまで飲みたいと思ったことがなかった。
「こっちなら別に構わないのに」
「向こうだと違反ですからね」
「あの魔法薬を使ってるのに?」
「ああ、あれですか」
実際あの魔法薬はドーピングかと言われると怪しい。
あくまでもあの薬は回復をさせているだけで能力を向上させている訳では無い。
運動による筋肉へのダメージを瞬時に回復させて時短をしてるに過ぎない。
「あくまで回復させてるだけですからね。時短させてるだけですよ」
「まぁ合法というよりは脱法に近いかもしれないわね」
「結局は本人の努力を即時で結果にしてるだけですから、強化薬の方は使ってないでしょう?」
一応強化薬も作っていたりする。
単純に肉体を強化する薬なのだが…。
「あれはまだまだ調整が必要だものね」
「はい、それに効果が短すぎますから…」
飲んで3分間強化魔法がかかったような状況になるそうだが、あちらの世界の人間が使っても多少強化が入る程度。
なので俺が一応の護身用というか逃走用ということで保有している。
「それにしてもほんとに最高の拾い物だったわね…」
「また思い出してる…」
あんまり人の裸を回想するのはやめて頂きたい。
「こっちも拾われてなかったら死んでましたから命の恩人ですよ…ほんとに感謝してます」
「実質こっちも命を救われたようなものだけどね…あのままいったらいつかジリ貧だったわ。向こうは不老だもの」
戦力が増強して森の探索が始まれば徐々に追い詰められる可能性は大いにあった。
「案外なんとかしてたと思いますけどね」
「買い被ってるわよ、私はそこまで大した者じゃないわ」
と言いながらワインを回していた。
実に絵になるなぁ…。
そんな話をしながらも明日はお互いに学校と仕事があるので早めに寝る事に。
正直こっちの世界では夜にやることはそこまでない。
なんせスマホも何も使えないからである。
まぁその気になればデータを持ち込んで映画等は見ようと思えば見れるが…。
エルナは今日のうちに処理しちゃわないとといって先ほど回収した竜の袋を処理しに行っていた。
「正直同じ部屋じゃなくても良い気がするんだけど…」
まぁ安全の為と言われるとどうしようもない。
結界は張ってあるがかなり危険な森の中にいるのは間違いない。
何かの弾みで寝てる時に襲われる事もあるかもしれない。
「まぁ仕方ないか」
と呟いていると…。
扉が開く、エルナが入ってきたのだが…。
何やら様子がおかしい、息を荒げ肩で息をしていた。
「大丈夫ですか?」
ベッドから降りて近づく。
「だ…め…はな…れ…」
かすかに呟く言葉が聞き取れない。
「何かの魔物かなんかですか?どうします?」
と質問する。
しかし、突然肩を掴まれたと思うとベッドへと押し倒される。
「えっ!?」
「ヤバイ…かも」
エルナの顔はお酒のせいというにはあまりにも紅潮しており、息を荒げているのも毒や何かの類ではなく発情してる!?
「エルナさん!大丈夫ですか?」
「ごめん、なさい…さっきの袋…多分こう、びようの催淫の作用のある香料が入ってたみたいで…」
それでこんな事になってるのか…。
あっちの世界で売ったら…じゃなくていかんいかん現実逃避していた。
「どうします?何か解毒薬的なやつありま!?」
唐突に口を口でふさがれる。
前世も含めて初めての経験に頭が真っ白になる。
なんとか口を離される。
「ちょっタン」
呼吸の為に口を話したのかまた口と口が接触する。
今度は舌も潜入してきて口内を貪られる。
興奮のせいか段々と頭が…身体は熱くなってきた。
息継ぎをするかのように口が離される。
「ご…めん、ちょっと我慢できそうもない…」
そう呟きながら自身の来ている服を脱ぎ去り裸体が露わになる。
「ちょっと待って…これ以上は」
言葉の途中で服を上へとめくられ剥ぎ取られる。
完全に力関係で逆転は不可能。
先ほどから力を入れてもびくともしなかった。
上半身をエルナの温かい手が撫でる。
そして俺の手が掴まれ胸へと押し当てられる。
「あっ…」
艶やかな声が微かに漏れる。
そしてまた貪るように口を塞がれ口内を舌が這い回る。
あまりの快楽に頭がポワポワとしてきてしまう。
肌に当たるエルナの身体も気持ちいい。
このまま身を任せてしまおうか…前世でも経験のなかった俺には丁度良い初体験なのかもしれない…そう諦めかけた時…。
口が解放され何かが弾けたかのように身体を震わせたと思ったらそのまま後ろに倒れてしまいそうになった。
慌ててその身体を支えると…どうやら気を失ってしまったようだ。
慌てて心臓の鼓動を確認する。
触れる柔らかい感触に心がざわつくが…落ち着いて鼓動を確認する。
「はやいけどちゃんと鼓動してる…」
という事は気絶?
がっかりしたような…助かったような…。
エルナを隣のベッドに寝かせしばらく様子を見る。
その間にあふれてしまった自身の残骸を処理して服を着替える。
溢れて賢者になっていなければ色々と危なかったかもしれない。
しばらくしてから寝息を立て始めたので安心して眠りについた。
翌日、目を覚ますとまだエルナは寝息を立てていた。
「とりあえず朝食を作りか」
そういってキッチンへと向かい朝食を作っていると部屋からエルナが飛び出してきた。
そして俺の近くで綺麗な土下座を披露した。
眼のやり場に困るのは上半身が裸のままだからである。
◯あとがき
大丈夫ですよね…きっと…ラインがわからない…。




