第78話 性能評価
翌日、朝食を食べてから異世界へと転移する。
「さて調べますかね」
という訳で受け取り処理をしてまずは三種の神器を出現させる。
「よし、調べようと言ったものの…どう使うんだ?」
エルナ達も手に取って調べている。
「うーん、剣としてはそのまま使えそうだけど…弾は込めないと撃てないわね」
神器と言うのだから弾丸無しで撃てたりしないかと思っていたのだが、無理なようだ。
天叢雲剣という名前の割に剣として使うには持ち手の関係もあって少し不便そうである。
そして八咫鏡は、盾として展開出来るようでこちらについてはすぐに性能を確認することが出来た。
「これ一体どうなってるの…?」
盾を構えているだけでは特に何もないのだが、持っている者に対して攻撃を仕掛けると盾が分身して自動で防御してくれるようだ。
「これは戦うのが相当楽になるわよ…防御を気にしなくていいんだもの」
とエルナは興奮気味だった。
「どういう仕組みなのかしら…」
と色々と角度を変えて見ていた。
八尺瓊勾玉の方は、ネックレスのようになっているが外すと鎖のようになるのだが…。
「これどうすればいいんだ?伸びろとか?」
と言った瞬間に鎖のように伸びていった。
「ちょっ待て!止まれ!」
と言ったら止まった。
どうやら伸びろというと伸びて止まれと言えば止まるようだ。
少しの間だというのにとんでもない長さまで伸びていた。
「これどうやって戻せば…」
と言った瞬間に元の長さへと戻った。
音声認識システムで動いているようだ。
メイはとりあえず天叢雲剣に合わせて銃弾を作成するようだ。
そのための工作機械などはすべて届いている。
そちらはメイに任せてとりあえず俺達は魔物を狩りに行くことに…。
明らかに開拓の役に立ててという割には戦闘で使うのを想定しているようなので試す事にしたのだ。
ちなみに俺は八咫鏡を装備して完全防御態勢である。
そしてエルナは天叢雲剣と八尺瓊勾玉を装備している。
とりあえず小型の魔物からという話だったのだが…。
「中々いないわね、レッドブルズ辺りでいいんだけど」
とエルナが呟いた瞬間に八尺瓊勾玉が伸びていった。
もしかして…と思っていたらどうやら音声認識で釣りもしてきてくれるようだ。
赤い大きなイノシシが釣られてきた。
「なにこれ…超便利…じゃなくて」
と言いながらエルナが剣を構える。
「一回は俺が受ける!」
と言って盾を構えて前に出る。
八尺瓊勾玉から外れて完全に怒り心頭な様子のイノシシ。
そして俺に向かって突進してくる。
「めっちゃ怖い…」
と呟いていたらまさかのこちらに当たる前に前面に盾が出現して受け止めていた。
「自動防御すげー」
と興奮していると…。
「やっぱりすごいわね、それ…っとこっちも確かめないとね。剣は苦手なんだけど」
と言いながらイノシシに向かってエルナは剣を振り下ろした。
そして綺麗に切断されていた。
血が吹き出すが…それも八咫鏡によって防がれていた。
なにこの自動防御すげぇ…ってかグロい…。
「なにこの切れ味…おかしい」
自分で切ったというのにドン引きしていた。
それから1人で狩りに行くといってエルナは出かけて俺はメイの手伝いをしている。
とは言えそもそもの製造と加工は俺では手伝えないので、飯の支度だったり物の片付け位のものである。
「とりあえず何発か作ってみたけど…」
この短時間でとんでもないな…。
「一応作ったけどさすがに微調整がいるからまだ完成じゃないよ」
出来上がった銃弾をノギス等で測る。
「これってある程度誤差があるもんじゃないの?」
「さすがに寸分違わずってことはないよ」
いやいや、測っても測っても同じ数値が出てくるんですけど…。
測れる値は0.01mm単位なのだが現状、その単位での誤差がない。
とんでもない加工精度であった。
そして次の規格違いの銃弾もすべて同じ数値だった。
やっぱり技能についてはとんでもない能力を持っているみたいだ。
それから少ししてからエルナが戻ってきた。
「これ全部凄いわ…文字通り神器」
「その神器を足に敷いてますけど…」
そう八咫鏡に乗って帰ってきたのだ。
「これね、途中で気付いたのよ。最初は背中に付けてどうなるか試してたんだけどまさか浮けるとは思わなかったわ」
背中につけた状態で回避した時に木に当たらずに反発したそうだ。
という事は足元に置いたらどうなるのか?と試した結果がこの状態らしい。
「どうも想定してる使いかたみたいで行きたい方に踏み込めばそっちに移動するのよ」
といって操縦して見せてくれた。
「つまりそれは、盾兼空中の足場ってことですね」
「そうなるわね」
これで海での戦闘中の足場は確保出来た。
「それとこれは8km範囲の私の知っているものであれば釣ってきてくれるみたい」
八尺瓊勾玉はどうやら持っている本人が認識出来るものに限るようでなんでもない石や雑草なんかは持ってきてくれなかったそうだ。
「それとこの剣は切れ味バツグンだったわって感想しかないわね」
「まぁ恐らく銃として使って初めて真価を発揮しそうな形状をしてますからね」
という訳で早速実験である。
一度銃として使ってみようということになったのだが…威力を確かめる為に海に向かう。
陸上で使うには少し嫌な予感がしたからである。
5種類ほど弾丸を作ったのだが無事に装填出来たのは2種類だけだった。
そして八尺瓊勾玉で先ほど倒したブルズを餌にして伸ばす。
そして海から前回と同じように大きな竜が現れた。
直接釣りをしてもよかったが、地上に引き上げてしまうのは危険と判断したからであった。
そして釣れた竜に向かって銃弾を放った。
弾丸と呼ぶには光線ように光輝き海に穴を開けた。
もちろん竜の身体を貫き絶命した。
「これは地上で打つのはヤバイな…」
「銃弾ってか光線だったわね」
そして撃った後に剣を確認すると装飾かと思っていた飾りの玉の色が一つ消えていた。
「これもしかしてエネルギーだったり?」
「そういうこと?」
という訳で残りの玉の数分撃ってみた結果…やはりエネルギー残量だったようだ。
その後、撃っても普通の銃としてしか使用することは出来なかった。
もしかして他のも?
と確認した所…八尺瓊勾玉に関しては特にエネルギー切れはないようだったが…。
八咫の鏡については剣と同じように玉がエネルギー残量となっているようで浮いたり攻撃を受け止めたりすると徐々に色を失っていった。
「なるほど…色々と制約があるんだな」
という事を認識した上でどうやったらエネルギーが回復するか不明だったのでとりあえず1日放置してみることにした。




