第70話 学業
学生である以上学業は大事なのだが⋯。
学習要領が変更されてはいるが正直進学校という訳ではない高校の勉強に関して躓く所は俺にはない。
そう、俺にはない。
「数学は問題ないけどほんとに文系がダメだなぁと思いきや英語はいけるの面白い」
「英語は基本的に暗記しちゃえばそこまで難しい問題はないんだもん」
「国語も暗記だろ⋯」
「作者の意図を汲み取れとか意味わかんないって⋯」
と言っている。
根本的な脳みその考え方が違うみたいだ。
「中間もギリギリだったからなぁ⋯」
「まぁほら私、運動の方で考慮されてるしなんとか」
「それを考慮して欲しかったらガチの部活に力入れてる所にいくべきだったな」
うちの高校の部活のレベルはそこまで高くない。
アヤネのおかげで好成績を残せるだろうが⋯前年度までの成績も毎年県大会に1人出場出来るか出来ないかというレベルである。
なのでそこまで部活に力を入れている高校ではないのでアヤネの優遇もそこまでではない。
「ミスったかぁ⋯」
「まぁそれでも補習とかの免除はあるかもしれないがあんまり期待するなよ⋯」
「うへぇ⋯」
「将来の事も考えておかないとな⋯オリンピックとかで活躍するにしてもそれなりに学力はないとな」
「身体能力だけで無双できないのがもどかしい⋯」
残念ながら、身体能力だけで無双する場合は、国を落として武力国家にでもしないと厳しいだろう。
というかその方向にするのは俺が困る。
現代日本で圧倒的身体能力を活かすのは結構難しかったりする。
もちろんスポーツで活躍するというのが一番なのだろうが⋯それも結構加減が難しい。
多分は、100mの記録を1秒塗り替えたとしよう。
それだけでも全国ニュースになったりするほどだ。
アヤネがその気になれば100mなんて1秒もかからない。
そんなことしたらどうなるか?
競技としてなりたたなくなるのだ。
スポーツというのは相手がいてなりたつモノである。
文字通り消える魔球を投げれる投手の弾を打てるのか?
打てないというかそもそもキャッチャーが取れない。
ゴールキーパーがすべてのボールをとってそこからそのままシュート決めるような人とまともにスポーツになると思うか?ならない。
それこそ全スポーツから排除されるだけな気がする。
もしくは⋯まぁこれをしない為の調整な訳だから想像するだけ無駄な気がする。
「それで、どうするんだ?決めたのか?」
「どのスポーツで天下を取るかって話?」
陸上競技だけで天下をとるのは恐らく可能だ。
なぜなら、相手より少し速く走るだけでいいからだ。
調整が難しいのは毎回のタイムを安定させることだけである。
「球技系はやめとけよ、死人が出る」
「わかってるよ。陸上以外だと後は体操とか⋯あとはトライアスロンとかならいけると思うけど」
「来年からは、そのスポーツ系は全部いくからな。そしたら免除されるだろうからそれまでは頑張れ」
「わかりましたぁ~でもそこまで目立って大丈夫なの?」
「大丈夫なようにするから大丈夫だ」
そのための下地を構築中な訳だが⋯まぁ権力はともかく財力は恐らく問題はない。
母にも来年には仕事を辞めてもらってこっちの仕事を手伝ってもらおうかとも考えている。
まぁこれは無理強いするつもりはないので母次第だ。
エルナとメイを雇うつもりでいたのだがあちらはすでに就職しているので頼めなくなってしまった。
まぁ副業という形で頼んでもいいのだが、今はあちらの仕事が楽しいようなのでそっちに注力してもらってても問題はない。
どうせこちらが動きだすのはもう少し先である。
異世界というフロンティアを活かす為の下準備はもう少し時間がかかる。
しかし⋯また同じ所で躓いているアヤネの答えに眉間にシワが寄る。
「だから作者の気持ちを答えよは文章から探せっていっただろうが!」
「絶対書いてる時はめんどくせーとか他のこと考えてるって」
「そういう問題じゃねーのよ」
共感性の部分が欠如しすぎている。
まだまだ苦労しそうである。
転生神サマside
「やっぱり面白そうなこと考えるなぁ⋯あの子は」
元々積んでいた徳に加えて、芸術点の高い死に方をしたから転生させた訳だけど思ったよりも面白い事になった。
「まぁなんの因果か別世界の転生者と一緒の家に生まれるとかいう面白い事になるのは本当に予想外だった訳だけど⋯」
神様であっても人の生き死にまで関与している訳では無い。
だからこそ人は面白い。
すぐに死ぬような環境で転生させる事はないが、どこでどうやって誰から生まれるかまではこちらでは管理していない。
「しかし、いつ見てもあの子が引き寄せたとしか思えないんだよねぇ⋯」
彼女にとっての彼は恐らくこの世界で生きていく為に必要な存在。
もし彼とあっていなかったら下手すればこの世界を武力をもって支配していた可能性もあった。
「これに関しては彼女の幸運に感謝かな⋯いや、それを言い出すと彼の母親の事故も彼女のせいになってしまうからあくまでも数奇な運命だったという事にしておきましょうか」
しかし、なぜこんな事を考えているかというと⋯。
「頼みすぎぃいいいいい」
彼から大量に頼まれたプラモやらなんやらを制作中である。
私が作ったプラモが非常に高い評価をされていたのはとても気分がよかった。
「私が作ったのだから当然っしょ!」
と思っていたのだが⋯さすがに数が多い。
「注文ストップさせてやろうかしら⋯」
と呟いていると今度はとんでもないものが注文されてきた。
「あの子⋯またとんでもないものを⋯」
としかし『通販サイト』で注文された以上、神のプライドに賭けて作るしかなかった。




