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せっかく転生したのに日本でスキルが通販スキルなのはさすがにひどくないですか?  作者: 色蓮
1章

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第15話 天動説

 朝食を終えて片付けをしているが水道なんていう便利な物はないので川に洗いにいくと言っていたが…。

食事を乗せたのは使い捨ての紙皿なのでそのまま捨てられると説明した所…。



「これが紙!?こんな綺麗な白いサラサラしたものが!?」

驚いた彼女は、慌てて部屋に戻り何かを持ってきた。

「これが紙よ?」

と言って見せられたのは羊皮紙だった。


「もしかして魔物の皮を剥いだものだったりします?」

「よく知ってるわね」



聞いていた話より大分文明レベルが低いようだ。

いや正常なのか?さすがにそこまで世界史に詳しくないので合っているのかの答え合わせは出来ない。



「貴重な紙を捨てるなんてとんでもないってことよ!」

と言われてしまったが残念ながらその手にもつ紙皿は、表面加工がされており紙として使うには使いにくい。


俺は彼女を説得する為に、外の荷物を取りに行く。

「書くのであればこちらの方が使いやすいと思います」

とノートとボールペンを差し出した。



「ナニコレー!!!!」

これまでも驚いて声をあげていたが、ペンで紙に書いて見せるとさらに大きな声をあげていた。


なるほど、もし日本ではなくこの世界に転生していたらこういう体験が出来たのかと思ったのだが…いやこれ生活水準が高い世界に行ったら不要スキルだし案外ハズレか…?と思えてきた。



まぁ現段階では充分役に立ちそうなのでヨシとすることにした。

何よりこれでこの世界の仕組みを破壊出来そうな目算が立っていた。



「という訳なのでこれは捨ててこっちを使ってください」

「裸だったあなたからは想像出来ない位、凄い世界なのね」

失敬な…とも思ったが確かに裸で、ふらついていた男の世界の文化水準が高いとは思えないか…。



「この文字ってどう見えます?」

とノートに書いた文字を見せる。

「翻訳魔法じゃ文字は読めないのよ」

「なるほど…」

こちらの世界の本を見せて色々と理解してもらおうと考えていたのだが難しそうだ。



「でもそっちの世界の文字は興味があるから是非教えてほしいわ」

賢者と呼ばれていた人物なのもあって知識欲は高いようだ。

教えれば案外楽に覚えてしまうかもしれない。



「でも、その前にそのスキルの事を聞かせてちょうだい」

「はい、私の生い立ちも含めて説明させて頂きます」

俺はその後、エルナに自身の生い立ちを含めて説明した。

どうなるかわからないのでアヤネの事に関しては伏せておいた。



「かなり特異な産まれだったのね…」

「まぁおかげで助かった事のが多いので文句は言えませんけどね。それにこっちでこのスキルが使えるのは行幸でした」

知識だけで世界を支配するには時間がかかり過ぎる懸念はあった。



「出来れば、しばらくこちらの世界の常識を色々教えて頂きたいのですが…」

「願ってもない事だけど…あなたはそれでこれからどうするつもりなの?」



嘘でごまかす事も出来るかもしれないが彼女に嘘は通じない。

それならば…正直に話してしまおうと考えた。

「四英雄をこの世界から排除しようかと思いまして」

「えっ…」



「帰る事は大前提なのですが、もし帰れないのであればこんな生きにくい世界は嫌じゃないですか」

「確かに…その通りだけど…」

「なら生きやすい世界に変えてしまおうかと」



嘘ではないが本当の理由は話す気はまだない。

まぁこの人になら話してしまっても受け入れてくれそうとはすでに感じてきているが…。



「本当に出来るの?」

「四英雄は不老ではあっても不死では無いんですよね?なら出来ますよ」

魔法がある世界であっても…科学技術の発達していないこの世界であれば、排除する手段はいくらでも取れる。



「嘘じゃない…ってことは本当に排除する手段があるのね…」

「もちろんそれには、こちらの世界の事を知る必要がありますけど」

「正体も知らないのにその自信は頼もしくもあり不安でもあるわね…」



何をやるにしてももちろん情報ありきでのことになる。

安全マージンを確保して追い詰めるつもりでいる。

「危険を冒すつもりはありませんから、じっくりと確実に仕留めるつもりです」

「本気でやるつもりなのね…こちらとしては願ったり叶ったりってことね」

といってエルナは不敵に笑った。



「このまま追い詰められるのも、あいつらに利用されるのも御免…反撃の機会を伺っていたのだけど…ダメね、長命種あるあるでどうしても先延ばしにしてしまうのは」

そういって手を出してくる。

「こちらからもお願いするわ。一緒に四英雄を潰しましょう」

正式な共同戦線の申し込みだった。



「協力してもらえるなら色々聞いちゃいますよ」

「ええ、これでも三賢者の一角よ。なんでも聞いてちょうだい」

恐らく四英雄の誰も警戒していない…今はまだ小さな脅威かもしれない。

それでもこの瞬間に、四英雄の滅びへのカウントダウンが始まったのは確実だった。



「それで、何から始める?」

「まずは地理からですね…この世界の地図がみたいです」

「いいわよ」

そういって彼女が見せてくれた地図を見て驚愕を隠しきれなかった。



「これがこの世界の地図なんですか?」

「ええ、そうよ。何か不思議?」

「いえ、私の世界と違い過ぎて少しびっくりしただけです」



地図には東西南北に国が配置され周りを海に囲まれていた。

「この東西南北の4つの国が四英雄の国よ」

「海の先には何かあるんですか?他の国とか?」

「何を言ってるの海の先は世界の端っこよ、落ちてしまうわ」



おいおい、マジか…いや海に出れないという事はそう思われてる可能性は大いになった。

そういえばアヤネの奴も似たような事を言っていた気がする。



地球規模で戦争を吹っ掛けないといけないかと思っていたが、三国志ならぬ四国志辺りを相手にするくらいで済みそうだ。



自然と笑みが溢れる。

「どうしたの?」

「いえ、思ったよりも簡単かもしれないと思っただけです」

「油断はダメよ、戦闘力だけなら私よりも強いんだから」

「ええ、油断はしません」



戦闘に関しては素人も同然だが、こちとら経済学に関してだけなら日本のトップの大学で首席だったんだ。

あいつの愛した世界を破壊した奴らに報いを受けさせてやる。

改めて覚悟を決めてじっくりと戦略を練った。


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