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せっかく転生したのに日本でスキルが通販スキルなのはさすがにひどくないですか?  作者: 色蓮
1章

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13/29

第13話 到着

 翌日、どれくらい寝たかわからないが…窓から入ってくる明かりで目が覚めた。

時計が無いというのは不便だなと感じつつもそれも注文してあるので、届くの待つしかない。

そう思い身体を起こすと…。



眼の前に荷物が届きましたというポップアップが表示された。

一瞬1週間も寝てたのと錯覚したが、さすがにそんな訳はないと思いポップアップを押そうと思ったのだが頼んだ物の量を考え…少し保留した。

今までこのようなポップアップが出た事はなかったのだが、恐らく頼んだ量のせいだろうか…。




黙って外に出る訳にはいかないのでエルナに声をかける。

「あのぉ、エルナさん」

「うーん…」

と反応はあったのだが起きる気配がなかった。



身体を触るのはさすがに憚られたので少し様子を見る事に。

通販スキルの配達日数は1週間…しかしそのカウントは日付を跨ぐ前であれば1日とカウントされる。

そして届く時間は毎朝7時、これはどうやらこちらの世界になっても変化はしていない可能性が高かった。



「まずは注文履歴を確認するか…」

注文履歴を確認するとお届け日が翌日、そして送料まで無料になっていた。

「一体どういう事だ…?」

もしかしてこの世界から配達してるってことなのだろうか…だから今まで離島扱い?と疑問を覚えたが、残念ながら転生神サマから貰ったスキルなので誰かに聞くことも出来ない。



「使えるものは使わせて貰おう」

そう思ってとりあえず昨日寝る前に頼んだ物の不足分に加えて、改めてお世話になっているお礼も含めて注文する事にした。

注文画面を確認するとやはり、送料は0円な上に到着日は翌日になっていた。

昨日のがたまたまという訳では無いようだ。



こうなってくるとこの世界を救う為の動きがかなり楽になる。

そもそもこれが無くてもやるつもりだった。

元々は現代知識を元にこの世界を改革して勢力を削いでいくつもりであった。

『通販サイト』のスキルが使えるのであれば、ほとんどの問題が解決する。



「しかし結局入金方法が問題だな」

現代にいれば入金する方法は無数にある。

銀行からの入金、それこそ専用のプリペイドカードでもよかった。

残金はまだ3000万近く残っているが世界を変えるには足りない。



そうなると…この機能か。

この通販サイトには出店機能が存在する。

それを使えばお金を稼ぐ事は出来るかもしれない。

「使ったことないんだよなぁ…」



向こうの世界でこんなもので稼ぐよりも株式投資とかのが、儲かるのでやる必要がなかった。

出店機能を選んで使おうとすると、色々と条件があるようだ。

出品物の10%を手数料で持っていかれたり、他には出品禁止物なんて物もあった。



「こっちの世界のものってそもそも出品出来るのか…?」

「ん…うーん…」

とエルナの方から声がしてぱっと起き上がった。

声をかけようと思ったのだが、服は乱れ胸元がほぼ曝け出された状況で完全に寝ぼけているようだった。



「あ、あの…」

声をかけると…。

「あっ…そうか…今日からひと…りじゃ…」

と徐々に頭が覚醒していき自身の姿に目を落とす。

自身の身体を布で隠し慌てて顔が赤くなる。



「あ、えーっとお見苦しい物を…」

200歳を超えていると言っていたのでもしかして堂々とされたらどうしようかと思ったのだが、恥じらいはいくつになっても変わらないようで安心した。



「こちらこそ…すみません。目が逸らせず…」

見事な双丘に目が逸らせずガン見状態になってしまっていた。

「ははは、いいのよ。それよりよく眠れた?」

「ええ、疲れてたみたいでさっきまでぐっすりでした」

ただ、慣れない環境で寝たせいか背中と腰が痛いのは黙っておく。



「それは、良かったわ…ええと着替えるから少し外してもらっても」

「はい、ちょっとリビングの方に行っておきますね」

部屋を出て昨日話していたリビングの椅子に腰掛ける。

昨日はあまり気にならなかったが1日経ったからか若干体臭が気になる。



「川で流しただけだもんなぁ」

正確には流したというか溺れただけなのだが…。

こんな状態だったらアイツに怒られるな。

最近は1日風呂キャンしただけでえらい剣幕で怒られるので、基本的に風呂を欠かしたことない。



「ごめんなさいね」

そういって昨日の上着を来て部屋から出てきた。

「ああ、それと魔法をかけ直すわね」

そういって俺の頭に触れる。

ほんのりと光りそして光が収まる。



「昨日のかけた翻訳魔法は、1日で効果切れちゃうから」

どうやら時間制限があったようだ。

そう考えるとやっぱりエルナと離れられないのでは…?

駅前異世界言語留学をするべきか…いやこの考えは今はもう古いんだよな。

昔はあんなにあったのに今は見る影もない。



「ありがとうございます。それとお渡ししたい物があるので外に出ても良いですか?」

「外って家の外?」

「はい、ちょっと量が多いので…」

「別にいいわよ、量?」

昨日まで手ぶらだったやつが何を言ってるんだ?という顔を向けてくる。



外に出て先ほどからずっと視界の邪魔をしていたポップアップをタップする。

そして荷物が出現した。

「えっ!?」

「大きい段ボールだけで7つか現実で配送頼んだら確実に文句言われる量だな…」



他にも水や洗剤なんかの細かい段ボールだけでも20個。

送料の事を気にしてたせいでエグイ量を頼んでしまった。

「ええと…説明が難しいのですが私の魔法というかスキルなのですがあちらの世界の商品を買うことが出来ましたので…」

固まってしまっているエルナをよそに、とりあえずエルナへの贈り物を段ボールから探して差し出す。



「こちら命を救って頂いた対価としては安いかもしれませんが…どうぞ」

「あっええ、ありがとう」

フリーズが解除されて差し出された物を受け取るエルナ。



「これは?一体?」

差し出されたものが一体何かという問いかけだったようだ。

「ええと、服です。寝る時に着る用の」

昨日の姿を見ていて、さすがにあの格好を毎夜見るのは忍びないと思い、高級シルクのワンピースタイプのキャミソールをプレゼントした。



「これ一体何で出来てるの…」

実際は、虫の吐いた糸なのだが…さすがにそれを言うのは憚れ…。

「あちらの世界の生物から作られた糸から作られています」

嘘ではないが、正確ではない言葉で誤魔化した。



「その、不思議な魔法?じゃなくてスキルの事を聞きたいのだけど…これを一度着てみてもいいかしら…」

どうやらスキルと服への好奇心で服が勝ったようだ。



「どうぞ、私はまだこちらの荷物の整理をしますので…」

「じゃあ行ってくるわね」

そういって家に戻っていった。



「さてやりますか…」

改めて届いた荷物の量に辟易しながら段ボールを開封していく。


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