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せっかく転生したのに日本でスキルが通販スキルなのはさすがにひどくないですか?  作者: 色蓮
序章

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第10話 三賢者

 俺が異世界であった女性は、賢者と呼ばれている人だったようだ。

「それほどの方とは知らず、無礼な言葉遣い申し訳ございませんでした」

と俺は謝罪を口にした。



「無礼な言葉遣いなどされた覚えはありませんから、今まで通りで良いですよ。」

「ありがとうございます」

先ほど言った三賢者という言葉通りに受け取るのであれば彼女の他にも2人賢者がいることになる。



「それに三賢者とは名ばかりで残りの2人の内1人は死亡、もう1人も生きているのか死んでいるのかもわかりません」

「ここまでの話からするとそれも四英雄が関わっている感じですか?」

「その通りよ」

四英雄がどのような奴らかはわかっていない。

もしかしたら三賢者の方が悪い方で四英雄の方が良い方という事もありえる。



しかし、丸腰の俺を保護してくれるような人が悪い人だとは思えなかった。

「四英雄のお話を伺っても?話辛いという事であれば何も聞きませんが…」

「脅威はしっかり認識してこその脅威よ、あいつらについて説明はしておくわ」

と前置きをしてから話始めた。



「まず大前提として四英雄と呼ばれる連中はこの世界の魔王の討伐者達のことです」

「魔王?」

「この世界で悪さをしてた奴でね、今から25年前に現れて魔物を操る力で世界を支配しようとしてたの」

よくアニメや漫画で聞く魔王と変わらないようだ。



「魔王が現れてまず、畜産が死んだ」

ああ、なるほど…そういえば動物がいなくてすべて魔物だった。

確かに畜産が死ぬ。



「そして魔物を使って畑を荒らし出した」

「ん?」

「察しの良いあなたならもう分かったんじゃない?」

「まさか食料を…」

「魔王のしたことはまず人類の食料を減らしたの」

「えげつな…」

人間が生きる為には、食料は必要不可欠である。

そこを抑える事で人類を滅ぼそうとしたようだ。



「それによって人類の人口は大きく減少した、しかも飢饉という最悪の形でね」

エルナの話では当初は、魔王という存在は知らず急に魔物が凶暴化して畑を荒らしだし食料が徐々に減っていった。



その結果、食料を奪い合う諍いや戦争が起き人類は徐々に…しかし確実に減っていった。

「やり方が…」

「ええ、このやり方はとても効率的かつ戦力を減らす事無く人類を追い詰めるには非常に有効な手段だったと言わざるを得ないわね」



色々な世界の魔王様にこのやり方を推奨したい気分だった。

存在を明かす事無く、ゆっくり相手の戦力を減らしていく。

「元々、凶暴な魔物を食料としていた山間部の村なんかを除いて人類同士の争いは絶えず徐々に追い詰められていった」

この状態だと最終的には詰み状態になるのではと思えたが…。



「この状況を打破したのが私達、三賢者。全員長命種であるが故に知識面で頼りにされていたのだけれど…各国の依頼で魔物の件を調査することになったのよ」

今、気になるワードが出てきたが話の腰を折るのも良くないので後で聞くことにした。



「私達はまず凶暴化した魔物の調査から開始した」

賢者それぞれで専門分野が違うらしく、エルナは魔法研究が専門らしい。

元々魔物の研究をしていた賢者が、魔物の脳波に一定の命令が送られている事を突き止めたそうだ。

そしてエルナがその命令を防ぐ為の結界を作る魔道具を開発したそうだ。



「魔道具っていうのは特定の魔法を放出する道具の事よ」

「なるほど…それで被害を食い止めたんですね」

「魔道具に使う材料のせいですべてをという訳にはいかなかったのだけどね…そしてその命令を発していた存在を突き止めた」

まぁ全世界に結界が張れるというのなら魔物の問題は今も残ってないはずなので、それは予想していた。



「その結果魔王という存在が確認された。その時に調査に出向いたのはもう1人の賢者だった訳なんだけど…現状の戦力では魔王には勝てないと全世界に伝えられた」

どうやらもう1人の賢者様は、実地調査研究者だったりするのだろうか?と少し興味が沸いた。



「倒せないと言われて諦める訳にはいきませんよね?」

「そう、食料の問題が解決しない以上魔王は確実に倒す必要があった。そのために各国から選りすぐりの人材を集めて倒せる人材を育成することになったの」

「気の長い話ですね」

状況を考えればすぐにでも魔王を倒さないといけないような気がしているのだが…。



「結界のおかげね、少なくてもすぐに人類が滅ぶという状況は回避されてたから」

「そう考えるとエルナさんの功績は大きいですね」

「あら、嬉しい事を言ってくれるわね、まぁそういう訳で数年かけて魔王に対抗しうる人材を育成することになった」

エルナも魔法の指導の為に、他の賢者様も魔物の狩り方や戦術なんかの指導をしたそうだ。

つまり育成した人材は、三賢者様の指導の結晶とも呼ぶべき存在とも言える。



「結果として1人の勇者と呼ばれる存在と4人の英雄とも呼ばれる人材の育成に成功したわ」

「話の腰を折るのも悪いのですが…その英雄っていうのが…」

「ええ、今世界で好き勝手してる四英雄よ」

かなりきな臭い話になってきた。

つまり、エルナに危害を加えようとしてる存在は、エルナ達の指導によって育てられた存在ということだ。



「それは…なんと言っていいか…」

「まぁ言いたい気持ちはわかるわ。結果だけ伝えればこの5人によって魔王は討伐された。勇者の命の引き換えに…ね」

魔王の力は強大だったそうで最終的には勇者に4人の英雄の力を集めて自爆魔法で倒したそうだ。

「相当強かったのですね…」

「ええ、ドランから聞いた通りとんでもない存在だったわ」



ドランというのが恐らく魔王の調査をした賢者様なのだろう。

結果だけ聞けば勇者1人の犠牲によって世界が救われたという話に聞こえるのだが…。

「そしてここからが地獄の始まりだった」

どうやらめでたし、めでたしとはいかなかったようだ。


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