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見知らぬ感情
大学初めての長い夏休みが終わった。昼間は授業があるので夜にバイトをすることが多くなった。
イーストサカイはよく夜の喫茶店にいた。ネタを考えているのか、いつもノートを開いて頬杖をついたり何かメモしたりしていた。
あたしはその頃あたりから彼のことを「坂井さん」と呼ぶようになった。そして彼もいつからかあたしのことを「亜沙美ちゃん」と呼んでくれていた。
何度か坂井さんの舞台を観に劇場に行ったりもした。
「また喫茶店で会ったときはよろしくね。」
舞台終わりの劇場前で彼はいつもあたしにそう言った。その言葉がどれだけ嬉しかったことか。言葉では表せない、不思議な親近感が芽生えていた。




