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良い日々のこと
坂井さんと付き合い始めて、あたしは喫茶店のバイトを辞めた。
あたしが喫茶店にいると坂井さんはネタを作ることに集中できなくなってしまうのではないかと思ったからだ。
あたしが辞めたいと言うとマスターはとても残念がった。そして、いつでも遊びに来てねと言ってくれた。
喫茶店を辞めてすぐにあたしは大学の近くのファミレスでバイトを始めた。
授業が終わってバイトが終わってナニワ駅に帰る。そして、坂井さんと会う。そんな日々がとてつもなく幸せだった。
あたしと坂井さんはよくあたしの家でお酒を飲んだ。
夜が深くなると坂井さんは家に帰る。あたしはときどきそれがとても悲しくなるときがあった。そんなとき、いつも引き止めた。
「帰らんといて。」
あたしがそう言うと坂井さんは素直にそれに従った。
「帰らへんよ。」
あたしが坂井さんを引き止めた夜、あたしたちはぴったりとくっついて眠りに着いた。坂井さんの胸に顔を埋めると、彼はあたしの髪を撫でておやすみと言った。その言葉の優しさにあたしはやっと安心して眠ることが出来るのだった。




