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男と女と傍らの酒、それから

坂井さんはあたしの告白を聞いてふっと笑った。そして、あたしを胸に抱き寄せた。

「かわいいなぁ、亜沙美ちゃんは。」

坂井さんはあたしの髪を撫でながら漏らすようにそう言った。どきりとした。あたしは坂井さんに拒まれることを予期していた。それなのに彼はあたしを抱きしめてそう言ったのだ。


あたしたちはコンビニへ寄って、それからあたしの家に2人で帰った。あのとき、あたしを抱きしめた坂井さんが飲み直そうかと提案したのだ。

部屋に入るとあたしと坂井さんは並んで座った。買ってきたお酒を片手にテレビを見た。坂井さんの隣は本当に居心地が良くて、気づくとあたしは彼の肩に頭を乗せていた。

「坂井さん。」

あたしは呼びかけて彼の顔を見上げた。彼もあたしを見ていた。あたしたちはそのまま優しいキスを交わした。そして、もう一度今度は深いキスをした。坂井さんのキスは彼の経験の豊富さを物語っていた。

あたしと坂井さんはその夜、当たり前のように愛を交わし合った。あたしにとってそれは、初めての経験だった。

あたしは坂井さんと結ばれた瞬間、坂井さんの全てを手に入れた気になっていた。坂井さんもあたしと同じようにあたしのことを愛しているのだとあたしは舞い上がった。

あたしはどこまでも若くて、どこまでも馬鹿だった。


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