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願いを咲かす その3





オトナな木のカウンターに座り、甘いカクテルドリンクを飲み、DJイルカが休憩したのですぐ隣で葉子がアコースティックギターを演奏している……なんて贅沢なひとときなんだろう。私は、あおいと交互にピンク色のハートチョコレートを何枚もうまく重ねていく遊びに夢中で、かなりの高さになってくると秋葉があおいに『あおいさんの好きな色はなに……?』とか『あおいさんの時速は何キロ……?』とかよく分からないことをささやいて彼女の邪魔をするから毎回崩れる。



秋葉黙ってて、と言って静かになったからチョコを順調に重ねていくと『丹海は……プロだけど、付き合うなら一度に何人まで付き合える……?』なんて質問来て全部崩れた。「へっ!?に、丹海さんそんなに………?」またあおいを誤解させるのやめて?あとプロってなに?



もう一回積み上げてたら『丹海、葉子好きになっちゃった……?』とか、それは無理で……クスクス笑われた。くそ……私もあおいも精神攻撃に割と弱いのかもしれない。



今度は秋葉とあおいでチョコ積みをやってもらった。そこそこの高さになったら席まで近寄って秋葉の顔を覗く。どんどん顔を近づけるとタワーに乗っけようとする手が震えてきて、更に近づけたところで秋葉のメンタルとチョコの塔は崩壊した。



「……今のは手元が狂っただけ。丹海は関係ない。」



そうですか〜とニヤけてたら「あっち戻って……」と言われ。私のカウンター席に戻ると、葉子に演奏途中でナチュラルに頬キスされる。おいっ。すぐに周りで誰も見ていないかを確認したらニマニマして。「……ごめんね?丹海は有名人だもんね。誰かに見られないように今度はもっと慎重にするね?」……有名人違うし。ホンモノは葉子でしょ、と言うと「もう私はふつうの人だよ?」とかさ、にっこり微笑みかけるそのオーラがすごいのよ、秋葉によく似ている……というかこっちが母親だ。



イルカさんとあおいの合作巨大ケーキをみんなで頂いた。『祝・新HISUI』というメッセージクッキーがなかなか割れなくて、大きなイルカさんがビニールの上から全力ボディプレスすると汚く破裂したから葉子もみんなもお腹が痛いほど笑った。なんか食べにくいそれ。



「美味しいけどさ〜顔がベトベトになっちゃった〜イルカさ〜ん、やって〜?」



葉子がお願いすると、イルカさん全員の創生によって炭酸水の速い波が私たちのパーティルームをシュワ〜っと通り抜け、一瞬で顔のべとつきは解消される。イルカさんありがとう、本当に親切な人たちだ。でも、こまめに葉子ジュースを注いでくれるからアガってしょうがないんだ。


 


そして外は昼のように明るくなり、海は輝き出してお喋りはまだまだ続く。葉子が「姫様ゲームやろ〜?」なんて言い出してみんなでソファに集まる。怪しげな紫の箱に紫のスティックが4本入ったものを創生し「☆がついてるのが姫様だよ〜言うこときくんだよ〜」と至極適当な説明をする。なにそのゲーム。


   

とりあえず一人ずつ棒を引くと、3人共♡がくっついていたからハズレのようだ。最後に葉子がニヤっと星のついた棒を見せて「は〜い、姫様の命令で〜す♡オレンジの人が黄色い人のハートを受けま〜す♡」と指示した。私の、手元のハートがオレンジ、あおいのが黄色に光る。なんだろう、嫌な予感しかしないよ?


 

「あっ!私がやるんですかっ?分かりましたっ!!」



お互いに、コの字型のソファに座ったまま向かい合う。秋葉は「良かった……」とつぶやいて。……いやいや、魅了魔法のハートをさ、そんな人の顔に向かってやらないでしょ、全力で。……というすべてがフリになるということは、この世の法則だ。



「はい、あおちゃん優しくね?ハートを、そっとにゅ〜に向かって送ってね?」



すべてがフリだよ、フリでしかない。既にあおいは魔王を前に最強ソードを構えた剣士の面持ちになっていて。えぇ……プラスチックの魔女ステッキを両手で持つ人いる?……怖すぎる。あ、あおい!あの、お手柔らかにね?と伝えると「はい!頑張ってやりますっ!!」って危ない、助けてぇ!

 


「いきますっ!!」



秋葉はソファから離れ、壁側へ避難した。おいっ。そ、そんな……へ、平気でしょ?優しくって言ってるんだからいくら何でも…………上に大きく振り上げる動作やめて?片手で簡単に可愛くさぁ、えいっ♡ってできるでしょ?



「えっ…………ひぇっ、ひぇっくしゅいっ!!!」


 

豪快なくしゃみと共に、豪速球のピンクの巨大ハートが私にぶち当たる。ああ、天国にいるみたい……視界と頭が真っ白だぁ。『わぁっ!!ど、どうしようっ!!丹海さんごめんなさいごめんなさいっ!!!』と慌てふためく声が聞こえたあと、私はなにもかんがえられない…………はぁ、いいにお〜い♡やわらか〜い♡ばらのにおいすき〜♡あ〜おいしそう〜♡ますかっとのかおり〜♡ますかっとのべっど〜♡あまそ〜たべた〜い♡…………………………


 

それ以降は『しばらくお待ちください………』的な感じで意識が飛んでしまったけど、段々と戻ってきた。どうやら葉子に膝枕されているようだ。目を開けると「丹海さん大丈夫ですかっ!?」と泣きそうに覗き込むあおいがいた。



「ちょっと効きすぎちゃったって感じかな。にゅ〜、平気……?」って頬を撫でている葉子のまなざし、心配そうだけどすっごく優しい〜♡思わず『マ、マミィ……♡』などと呼んでいたら「ど、どうしようっ!!丹海さんおかしいですっ!!」「う〜んこれは……かなり深いから解くしかないね。」なんてみんなどうした、私はふつうだぞ?


 

「魅了の熱の…………強制解除。それは………?」



秋葉が聞くと「それは〜、たぶんかけた人からのキスで解けるよ〜」とか葉子は説明して、あおいは「え、ええっ!?じゃあ早くしましょうっ!!」って身を乗り出して………元気だな、アクセルそのものだな。


 

「丹海さん!い、今解きますからっ!!」



私がしばらくぼーっと葉子を見ながら『マミィ……♡』と夢見てるところに「失礼しますっ!!」って急に真剣なあおいがやってきた。葉子の膝の間にダンっ!と手を置き、四つん這いで私に覆い被さって来て目が覚める。うひゃあっ!!えっ!?そこからするのっ!?キスって横からじゃなくて!?



ショックでもうだいぶ魔法が解けたから『あ、あおいっもう大丈夫だよっ』と言ってるのに「丹海さん……」って迫って来てて全然聞いてないよ!静かに私の顔に近づいて……って、あれ?まさか……?く、口にしようとしてるの?「あ、あおちゃん!」葉子も何かを言おうとしたら「きゃっ!!」って彼女がアニメみたいに体勢を崩して………………く、口の端にキス…………されちゃった。



その一部始終を眺め、葉子はちょっと怖いニッコリをした。私とあおいは彼女の膝の上で抱き合いながらしばらく固まって見つめ合う………こんな状況、ある?助けてよ秋葉っ!



「さすが丹海、魔性の女………スケベの悪魔は次なるスケベを創生する…………」



いつものそれが聞こえたから無視をした。それよりあおいのコンピューターがフリーズして動かない。あ、あおい……?と呼びかけるとハッとしてガバッと座り直して「ご……ごめんなさいっ!!丹海さん治りましたかっ?!どうですかっ?!」正常に戻ったのか何なのか通常が分からないこの人は。



う、うん大丈夫だよ、ありがとうと起き上がると「良かったです〜!!」って深いハグをされて。「うん、良かった。」葉子も安心して頭をなでなでしてくれた。マ、マミィ♡などと私がまた言うと「あははっ!……いいよ〜♡2人共こっちおいで〜♡」って手を広げるからあおいと抱きついて合同なでなでされる。「はぁ♡こんなことされて、夢じゃないんですね♡」あおいと奇跡を分かち合っていたら秋葉が2人分の水を持ってきて……って酔ってないわっ。



色々あったけど姫様ゲームを再開する。2回目も葉子が☆を引き当てて、彼女の指示であおいは秋葉にハートを送る。今度はステッキを片手で持ち、上に振り上げず、ゆっくりと優しくハートを送った。それでも威力を調整できておらず、秋葉はかなりクラクラしている………手加減を知らない恐ろしい剣士だ。プリンセスだけど。



3回目も葉子が姫様になったところで秋葉がおかしい!と抗議して、今頃気づいたの?って感じでイタズラっぽくふふっと笑う。



「え〜?みんなさ〜『☆を引く!』って思えばさ〜、できるんだよ?こんなの簡単だよね〜?」



彼女から挑戦状が送られてきたので、目を閉じ、集中してみんなで一斉に引くことにする。……さん、にー、いち、バッ!っと持ち上げると、☆のついたステッキが一度に4つ揃って感動した。……ゲームにはなってないけど。

 


「す、すごいですっ!!できましたねっ!!」



「じゃあさ、じゃんけんで、一番負けた人が勝った人のハートを受けようっ♪あ、もちろん私はじゃんけん操作やカンニングはしないからね?」



それ……できたら神の領域だよ?というか、さっきの連続姫様だってどうやったの?葉子の強い念が私たちの現実を創っていることは確かだ。



結局、運が良いのか強いのか葉子が勝ち、秋葉が負けて「うえ…………」と変な声を出した。「受けたくない………」なんて言うから葉子が笑って「じゃあここちゃんには効きすぎちゃうから、優しく送るね?」とウインクしたら「全然効かない……葉子の魅了なんて……うえ……気持ち悪い」とかまた乗っかるから彼女はニコっと笑い、



「そっか〜♪ここちゃんには『ふつう』に愛を、送ってもいいのかな?」



って、それは第2の私になるやつじゃん!秋葉、やめときなよ……と言っても「それでいい。」なんて頑固で、あおいも心配している……まったくこの親子は。とりあえず、そばにあったカップルストローであおいと葉子ジュースをジュルジュルしながら眺め、老舗の羊羹を片っ端から竹ナイフで切って優雅にあ〜んし合ってたら秋葉にステッキで頭を殴られた。



「ここちゃん?もので叩いちゃダメ。」



あ〜ん♡マミィ〜♡と葉子に泣きついて、秋葉は引いている。そして「早くして。大丈夫だから」って言い放つと、それを聞いた葉子は静かに向かい合わせに座り、ニコっと魔女のステッキを秋葉に向けた。私たちは何かの危険を感じて口に栗羊羹を入れ、手にベーグルを持ってソファから避難する。



葉子の手の先からバチバチと禍々しくも神々しい黒と金の閃光が発せられ、日中のパーティルームがさらに眩しく輝く。め、目が開けられないっ!!



「じゃ……いくよ?」   



スッと、手のひら程のハートを描くと、核融合しているようなそれはゆっくりと秋葉に向かって浮遊し…………



『パァンッ!!!』



ピストルを撃ったような大きな音と何千の金のハートが秋葉の前髪に触れた瞬間に飛び散り。『室内で打ち上げ花火して顔に当たっちゃいました』みたいになった彼女はソファにドタッ!と倒れた。



ひえっ………ものすごい威力………。それから濃厚なバニラの香りが漂ってくる、まともに吸うと魅惑と切なさで倒れそうだ。こ、これが…………元アイドルの『心臓を射抜くラブビーム』…………というか、射抜いて全員殺っちゃうレベルだよこれ!



でもそれでも、秋葉は気絶せず「ぐっ……」っと起き上がる。すごい、さすが親子。でも顔が赤くポワポワと魅了にかかっていて、葉子が「ここ来て?」って指示するとヨロヨロと歩き、素直に隣に座り。かわいい〜♡とか言ってあおいと見物してたらなんと、自ら秋葉がハグをしたから「きゃ〜ん♡」と盛りアガる。葉子も聖母のように微笑んで抱きしめて。



「小さい頃はね……こうすると喜んでくれたけど……ここちゃんも大人になったね。…………好きだよ……」



葉子が頭から髪を撫でると、秋葉はそれを受け入れるように彼女を見つめている。本当に……綺麗な親子だなぁ。



「はぁ………母と娘………そして究極の双子っ………神………涙が出ちゃいますっ!永久保存版ですっ!」



そして「熱の解除、してあげるね……?」ってどこかの国の王子のように、葉子は秋葉のあごにスマートに手をやり、軽く持ち上げる。………ふわっ!!手つきがエッチィ!!なんて私は大興奮し、あおいはスマホを落としそうになった。周りでも女子イルカさん達が〈キャーッ!〉と黄色い声で叫ぶ。ここは女子高かな?



『ここちゃんは……かわいいね。』



そうささやき、あおいと大勢のイルカさん達がウルウルした目で見届ける中、葉子プリンスはおとぎ話のワンシーンみたいに可愛く鼻にキスをする。そして秋葉が眠りから覚めるともう一度〈キャーッ!〉という女子イルカの歓声とパチパチパチ!という大きな拍手が部屋に響いて、私もベーグルをモチモチしながら『うんうん。』って微笑んだ。



熱の解除をされた秋葉は、すっ……と無言で葉子から離れて元のソファの席に戻り、 



「……やっぱり、何も効かなかった……余裕。」



などと大変苦しいことをおっしゃられ。うそつけっ人格変わってたぞっ、と私がツッコんだらポテトをつまみ「うるさい……」なんて言うほどに顔が赤らんで来た。「やだ〜恥ずかしがってるここちゃんかわいい〜♡」って葉子とイジってたら「エッチな呪文でたぶらかす……エッチ葉子……」とか言い出して。



「え〜?ここちゃんが受けて立つ!っていうから本気のラブ♡をプレゼント♡したんだよ〜?」



葉子が人さし指を自分の頬に当てながら妖艶な笑みを見せると「エッチアイドル………全員口説き落として……みんな騙される…………」なんて酷いこと言うから「そんなことしてないもん!」ってプンプン憤慨している。



「みんな好きだけどさ、私はあおちゃんが大好きなんだもんっ!ね?あおちゃん♡」



「あははっ♪そうですねっ♪」と、違和感のある返事があって。…………あおいは、いつの間に葉子ジュース片手にアガりきっていた。



「葉子さんはいつも私一筋って言いますけどっ、やっぱり人間ですからっ!昔はっ、恋多き人でしたよねっ?姫っ♡」



ん?何か流れが変わってきたな。「あおちゃん!?」って、葉子は妙に焦っている。「し、知りたいです!あおいさん教えて下さい!」と秋葉は手を握り、空になった彼女のグラスに葉子ジュースをこぼれるほど注いだ。おいっ。



「……まあ、今だから言えちゃいますけどねっ!当時の姫はそうだったみたいでっ!み〜んなに好きになっちゃって、み〜んなに好きになられちゃって……って、マネージャーさんはプンプンのプンプンでしたからっ!」 



かなりピンクになったあおいは、幸せそうな口元からエグい話を暴露していく。よ、葉子……やっぱりモテモンスターだったんじゃん!「あおちゃんっ!」って止めようとする葉子を秋葉はニヤニヤしながら羽交い締めしている。あれ、先ほどの麗しき親子愛はどこ……?



「特にソロデビューする直前の頃がもう、酷かったってマネさん嘆いてましたよっ。姫が、あちこち好き好き〜っ♡て他の事務所のタレントさんとか女優さん達と、と〜っても仲良くなってウワサが立ちそうになっちゃって事務所が大変だったって言ってましたね!まあその後も姫は忙しそうでしたけどっ!ふふっ♪……でもほんと、みんなが大好きなんですよねっ♡葉子さんっ♡」



無邪気だけど……微妙に目が笑ってないよ?怖いよ?……やっぱり推しっていうけどさ、あおいは葉子を好きなんだろうな。これほど周りに影響力のある人だし、昔から個人的に思っていることは色々あるに違いない。っていうか、同じところでアイドルやってたんだ、2人。



「つまり……事務所からHISUIに関して最初から厳しいことを要求されていた件と、葉子の当時の素行は関係していたっていうことですか?」なんて、もがく本人を取り押さえながら秋葉は記者みたいに質問している。これ、どういう図?



「そうですよ〜、そうじゃないと心配で心配でしょうがないじゃないですかっ、姫は放っておいたらとっても危なっかしくて、ハチさんみたいにあっちこっちに飛び回っ……むぐっ!」



羽交い締めから脱出した葉子は、スッ……と手であおいの口をふさぐ。同じことをした秋葉と大きく違うのは笑顔なところだ。怖っ。


 

「……あおちゃん♪ちょっと酔ってるみたいだから、解いてあげるね……?」



水の入ったグラスを創生し、そこに手のひらをかざし………と思ったらグラスをあおいのほっぺたに付けて「ひゃいっ!!」って起こした。魔法を使わないんかいっ。



「はぁ…………」



葉子は少しため息をついてから「そうだね……あの頃……なかなかソロで出してくれなかった時すごくイライラしちゃって。」と哀しげに振り返っていて。はぁ♡そんな影のある表情もイケメェン♡って……秋葉、足を蹴らないでよエッチ。



「……その頃はなんかね、やだーって反抗してたね。そしたらちゃんとやってって言われて、やるならデビューとして出してあげるってチャンスをもらえて。まっ、とにかく私は歌をやりたかったから、やれるところまでやったんだよね、それなりに頑張ってさ。」



「姫は、頑張りましたよっ?すごいですっ!!」



酔いの覚めたあおいがガッツポーズで伝えると「あははっ!ごめんね?一筋じゃない時があって♡」って……うわっ、ちょっとその少年みたいな笑顔反則っ!秋葉こっち見ないでっ!

 


「なんだか、つかれちゃったな〜って思うこともあったかな。こうしなさいああしなさいっていうのが私は嫌いだったから、やっぱり辛いな〜って。でもさ〜、ファンのこと好きだから、みんなが好きになってくれたものを、最後まで与えられて、見せられて良かったなって思う。」



「私、HISUIに出会えて幸せですっ!今も幸せですけどっ!」


 

「うん、ありがとう……」という言葉と表情が秋葉とそっくりで。この人にも、そういう表に出さない部分があって、葛藤とかしながらやってきたんだ…………秋葉の足を蹴り返しながら思った。



「……お仕事的に色んな面倒くさいこともあって、もう続かないな、限界だな〜ってところまで行っちゃったんだよね。でもね………振り返ったら大変だったことも、楽しかったことも、どちらも好きだったな、愛してるな〜って気持ちが最後に生まれたから、HISUIとしての活動をちゃんと終われたんだ。……にゅ〜、ここちゃん、なんか色々聞いてがっかりしちゃったよね、ごめんね?」



私は『いや、そんな……』という感想の後に何も言えず、代わりに秋葉が「葛藤がなければ………HISUIという強いエネルギーは生まれなかった。葉子の歌は……日本にも世界にも伝わっている。そして常に守るべき、愛すべきは自分……」と静かに返事をした、さすが娘だ。



「……うん、ありがとね。私は……事務所という場所から私の愛を広げることはもう完成したと思った。次は、もっと自分を探すことに興味を持った。より『人間』になりたくて、結婚をして、ここあを産んで………………やだな……泣いちゃうね。」



そう言っていても、ほとんど涙を流さない。強い人だ。あのライブの時も一瞬だけそんな顔をしていた。あおいはそばに寄って彼女の手を取り「葉子さんっ!」と呼ぶけど「…………なに?泣いてると思った?好きだよ!あおちゃんっ!!」って勢いよく抱きつく。



「あおちゃんがいて…………よかったよ。ずっと…………一緒にいて………………………?」



「それは……前に言ったじゃないですか、そばにいますって言いましたよっ?」



「何回も言って…………?毎日言って…………?目が合うごとに言って…………?」



「そんな言えませんって!」という真面目なツッコミに葉子はふふっと笑い「ねぇ、にゅ〜にキスしたんだから私にもしてよ♪」なんて突然言い出して困らせる。


 

「ともだちのキス……やって?」 



ほっぺたを向けてくるの、秋葉も同じことしてたな……と夢世界でのやりとりを思い出した。いずれあおいも葉子みたいに、息を吸うように友キスをするのかもしれない、想像をしたらかなりエッチだ……とか思ってたら「う、ううっ!」って、あおいが、いつかの秋葉みたいに下を向いて苦しそうに唸っている。それはそうだよ、彼女はHISUIだった葉子を今も推しているんだから。



「あおちゃん、私は……もうふつうの人だよ?」



葉子は、切ない表情で微笑んだ。ずっと待っているんだよ、というような顔で、うつむくあおいの頬を撫でた。


 

「ね……?して……?」



そう言われ、さらに「ううううっ……!!」と苦しみの声をあげている。……でも、そんな風にいつまでも待たせてはいけないって、悲しそうな彼女を見て決心したようだ。あおいが「……目を、閉じてもらえませんか?」と淡々とお願いをすると、葉子は「うんっ!!」って最高に喜ぶ。 


 

プリンセスは、おそるおそる王子の肩に両手を置き、ぎゅっと目を閉じ、そっと顔を寄せて美しい頬に触れ………………………………………………あれ?長いよ?ギネスに挑戦中なの?



葉子はにっこりと微笑み、あおいからの『30秒の全力魔法』を受け止めた。気高きプリンセスはゆっくりと離れ、それから「ごめんなさい……」と消え入りそうな声でなぜか謝ったが「ありがとっ♡嬉しいっ♡私もしてあげるねっ♡」って、秒で両方の頬にされると「びゃああっっ!!!!」なんて良い声でめちゃくちゃに叫ぶから、私と秋葉は吹き出しそうになって横を向いた。



あおいは耳の下まで真っ赤で、顔を手で覆って「もう……死ぬ………死んでもいい…………」ってつぶやいたあと「姫は………軽すぎますっ!」とか珍しく怒っているから「あははっ!ごめんね〜?」とプンプン姫の頭をポンポンして……はぁ〜良いっ♡


   

「葉子は、純粋な悪魔………見える者をすべて惚れさせ取り込もうとする………宅配便の方もレジ店員の方も、常人ではないテンションとフェロモンに皆困惑…………余計なことにならぬよう私がいつも見ていた……魅了が通常状態で発動しているから厄介……丹海と同じ……」



「そんなことしてないもん!」と葉子は口を尖らせ、私は『ちょっとここちゃん?』って秋葉を睨んだ。



「そんなこと言ってるけどここちゃんが一番エッチだよ?酔った時もあおちゃんのおっぱいばっかり見てたもん!」


 

即座に「見てないっ!」とムキになるのが答えなんですよ秋葉さん。キング・オブ・ムッツリであることはとっくに葉子にもバレてるよね。……そうなんだよ〜秋葉ドスケベでさ、2人でいる時も私の胸をさ〜………………って遅かったね、私は酔ってた。



「きゃ〜んっ♡新婚だからってもうず〜っとイチャイチャしちゃって〜!私もあおちゃんとし〜た〜い〜♡ねっ♡しよ〜ね〜♡」



「しっしっしませんよっ??なにを言ってるんですかっ??」



くそ、地獄の状況を創生してしまった。秋葉……なんとかしてよ……とチラ見すると、下を向いてしばらく高発熱に堪えていたところで「ヴッウン!」とか咳払いし「よ、葉子っ!あおいさんっ!……私も、叶えたいことがあるんだけど…………」って話し出すと「な〜に〜♡」「えっ?なんですかっ!」とそちらに食いついた。良いぞ。



創生のためなのかヤケ飲みなのか、秋葉はイルカさんが持ってきてくれた大きなピッチャー容器ごとそのまま葉子ジュースを飲み始め〈フゥ〜ッ♪♪〉とパーティルーム全体が盛り上がる。そんなことしちゃって大丈夫?



そして景色が創り出される。わぁっ…………桜だ。周りには何もない。ただの芝の世界に、一本の大木がそこにある。



「みんなで……好きなだけお花見する。これは枯れない桜。」



秋葉が大きな赤い和の敷物を創生し、一緒に移動してきたイルカさん達は喜んで美しい桜と共に宴会を開始する。私たちも乾杯し、花見団子とポテトチップスを食べているところで葉子がシートの上を転がりはじめて「ひ〜ま〜!これだけじゃつまんない〜!」なんて言い出す。「すぐ飽きる……3歳児……」と秋葉は小声で暴言を吐き、ため息をついていると



「ね〜せっかく桜があるならさ〜、温泉入ろ?花見温泉した〜い♡」



「悪魔の中でも淫らな悪魔………」などという声も無視して葉子はさっそく何やら念じ、すぐそばに屋根のない大きな露天風呂のある建物を創生した。『ここあ温泉』という古い木の看板がいかにも歴史あるお湯屋みたいで笑ってしまう。葉子はイルカさん達を誘い「みんな入ろ〜♡にゅ〜達も来て〜♡」とダッシュしていった。イルカも入るの?!



私が入り口へと向かおうとしたら、あおいと秋葉が来ないから『ねぇ、汗かいたし入ろうよ。』と誘うと「エッチ………」とかいつものが始まった。あおいもモジモジしてるから腕を組んで「ねっ行こっ♡早くしないと秋葉に見られちゃうよ?」ってニヤニヤふざけたら「丹海っ!!」なんて顔を赤くして追いかけてきたので2人で笑って走り出す。



当然受付も何もなく、広い脱衣所のみで誰もいない。そこに置いてあった浴衣とタオル類をもらい、さっさと脱いでカラカラ……と扉を開けたら、頭上から桜が舞い散る大露天風呂が広がっていて。すごっ………壮観。……の隣で、葉子は子どもイルカさん達とビーチボール遊びしているから思わず目をそらした。おいっ全裸で遊ぶなっ。



別に隅々まで知ってるわけじゃないけどさ、秋葉と全部同じなんだよ………身体がさ…………綺麗だし……とか心の中だけでつぶやきつつ、何も見なかった……と椅子と桶を置いてシャワーを浴びようとしたら「にゅ〜♡」って、裸で抱きつくなっ、助けてぇ!!



カラカラ……と戸を開けて入って来たあおいに「よ、葉子さんっ!!」なんて言われても本人は全く動じず「あ、あおちゃんっ♪身体洗ってあげるね♪」ってターゲットが移ったから可哀想だけどほっとした。いつの間に秋葉が隣に座ってきて、私も静かに身体を洗う………んだけど、あおいの声と叫びがセクシィすぎて頭がおかしくなりそうだ。



葉子は次に秋葉のところへやってきて「お背中流しますよ〜♪」と勝手に自分のスポンジと泡でこすりはじめる。それを秋葉は完全に無視しながら身体を洗った。慣れてるの?



今度は私のところに来たので『あ、全部洗い終わったよ』と言うと「え〜っ?」なんて言うから、じゃあ私が洗うよ。とかノリで言ったら「わ〜い♡」ってぎゅってしてきた。だからっ!



「葉子、セクハラ……やめて?」



秋葉がじろっと睨みつけて言うと彼女はニコっとして「友情の、スキンシップだよ♡ここちゃんにもしてあげるよ……?」ってエッチな感じでささやくと、無言でお風呂の方へ行ってしまった。



ねぇやってやって〜?洗って〜?と言うので、とりあえず葉子を座らせて『頭かけまーす。』とシャワーを流す。きゃはははっ♡と子どもみたいに喜んでるの可愛すぎっ!はぁ…………とかあおいも惚けている。「あおちゃんも洗ってよ〜!」という無茶振りがきた!「そっそんなっ……!」ってうろたえる手元にスポンジを持たせ、2人で背中を洗ったらそれもくすぐったいのか葉子はケラケラ笑っている。



うっわぁ………濡れた髪の毛とオトナな横顔すご…………秋葉もこんな感じだけど、この人はとにかく色気とかそういうのを感じるんだよ………ってついつい見てたら「ねぇ〜身体も洗って〜?」なんて更なる無茶振りきた!



「も、もう無理ですっ!!丹海さんよろしくお願いしますっ!!」とあおいは緊急離脱してお風呂へ逃げ去ったから、私が脚をくすぐりながら洗ってあげた。そしたら「ようこっ!自分で洗って!」って、なぜかお風呂の方から秋葉の怒鳴る声が飛んで来たから彼女は「あははっ!」と笑い、私もくくっとなった。



「ここちゃんは嫉妬深いなぁ、にゅ〜は大変だね?」



な、んにも大変じゃないよ?別にともだちだし?って、あおいみたいに微妙に目が泳いでたらクスっとして「でも……ともだちにも、色んな種類があるでしょ♡」わざと私のあごを軽くあげて意味深に微笑むと「ようこっ!」って必死な怒号がまた来て2人で笑いをこらえた。


 


イルカさん達はみんな頭にタオルを乗せて気持ちよさそうだ。湯に浸かって「ちょうどいい温度だね♪」と話しかけても秋葉は違うところを見ているから、手をつないでみるとつなぎ返してくれた。



上から終わりなく振り落ちる桜の花びらがお風呂を桃色に染め上げていき、言葉を失うほどに美しい。「秋葉……ありがとうね。」って感謝の気持ちを伝えると「それは……葉子に言って。」なんてそっぽを向くままなので「秋葉の横顔……かっこいいね。」と褒めると「……酔ってるの?」とか失礼だなっ、君だってまだピンクだぞっ。



そこにバチャバチャと葉子がクロールで泳いできて、あおいも後からやってきた。空は夕陽に変わり、優しい日差しが葉子を照らし、バーで見せてくれた思い出のあの頃と全く変わらない17歳がニコっと笑いかけ、私の胸を…………っておいっ!



「あとで、にゅ〜にも下着を創ってあげる♪ふむふむ…………?」



ふむふむじゃな〜い助けてぇっ!!「ようこっ!!」なんて秋葉は怒り「ひ、姫っ!!」あおいは顔が発火し、イルカさん達はお盆にグラスのお水を4つ乗せて持ってきてくれたからひどい酔っ払いだと思われてるよこれ、いやそうだけど。



「はいっ!これ!」



葉子がマリンブルーカラーのブラとショーツをくださったから有り難く装着する。ぴ、ぴったりだ…………あ、ありがと〜って伝えると「にゅ〜が欲しい他のお洋服とかも創るよ!何でも言ってね!」なんてニカッて歯を見せるスマイル最高に美少年で素敵ぃ♡


 

「エッチ淫魔………一度触るだけで把握して創生する…………」



とか言ってる秋葉も黒と赤……のゴシックなセットを渡されて「こんな下着つけない……完全に葉子の趣味…………」などと言いながら仕方なく浴衣と一緒に着替えた。



 


あおいは、ラベンダー柄の下着をもらったらしい。外に出て風に当たり、みんなで浴衣で赤い敷物の上をごろごろ寝転んで最高に気持ちいい。


 

そのうちに夕陽から夜に変わり、秋葉は葉子ジュースをぐびっと飲んで桜を発光させる。わぁ………夢みたいだけど夢じゃないんだね!って喜んでたら隣で横になる秋葉は優しい笑顔を見せ、桜に向かって手を伸ばした。



「……わっ!!すごいですここあさんっ!!」



すると桜の舞いが起こり、私たちとイルカさん達に向かって雨のように降って来て素敵っ………………って、多いよっ!全員ボフっ!と花びらに埋もれて、爆笑と共に花を投げかけあう。全身ピンク一色になった私と秋葉は桜のじゅうたんの上に倒れた。



  

「花吹雪でも……この桜は散らない。」 


 


彼女はそう強く宣言し、かっこいい横顔で一つ一つの言葉を創生する。

 



「花は、散らなくてもいい。人も、同じく散って去る必要はない。疑問だった……心のどこかで思っていた。」 


 


私を見て、私の手をぎゅっと握り。


 


「花は、ずっと見ていたい。散って待つなど、要らない。私は……みんなと一緒にいたいから。丹海とずっといたいから。丹海のことを………………見ていたい。」

 



秋葉、振ってくる桜よりも美しいよ。どこまでもまっすぐで、揺るぎのない意志がまぶしい。



 

『私も……ずっと一緒にいたい。秋葉がそうやって輝いて、世界を創っていくのを私も……同じ場所から見ていたい。』


 


その瞳に『愛』を伝えると、涙を潤ませて抱きしめてきた。私も抱きしめ返すと「大好き……」と言うから「私もだよ。秋葉が好き。」って返事をして、うっうっ………そばで激しいすすり泣きが聞こえ……………ん?



見ると、すぐ隣であおいが葉子と泣きながら2人でスマホ撮影をしていた。



「悠久の時を超え………結ばれる姫と姫…………二度と引き裂かれない愛の誓いと幸せな結末………ううっ、感動的です…………!」

  


「すごいよ!涙出ちゃうよここちゃんっ!私もあおちゃんに言いたいからそれ、まるごとパクっていいっ??」

 


「えっ!?言うって、ど、どういうことですかっ!?」


 

秋葉は鬼のスピードで立ち上がり、葉子のスマホを奪おうとしたが彼女は「おっと、甘いよ♡」と華麗に笑顔で回避した。いやん……不敵な笑み♡いつ見ても神ぃ♡



浴衣がちぎれんばかりにお互いつかみ合ってるところで「そうだ!ここで丹海さんとここあさんお二人のお写真撮ってもいいですかっ!?」とあおいが目を輝かせた。えぇ…………もう永久撮影権みたいなのを秋葉は彼女にあげてしまったようなものだ、まったく。



もういいや……と、2人で葉子ジュースをがぶ飲みしていたらイルカさん達はパチパチと拍手をしてくれ……って別に一発芸をするんじゃないよっ?それであおいが「何かポーズをお願いしますっ!」とか言うので、どうせなら派手なのをやってしまうかと、秋葉に一つお願いをしてみた。

 



『あのさ…………お姫様抱っこ、やってよ。』

 



アガってきた秋葉は葉子みたいにニヤっと笑い、軽々と持ち上げてみんなを大興奮させる。



「いや〜♡ここちゃんかっこいいよっ!!」



「はぁ………桜舞う時が止まる、美しい瞬間…………美女と美女から溢れ出る永遠の幸福…………神…………」


 


盛り上がったし、こんなものでいいかと思ったら、今度は秋葉に高い高〜いされた。うわっ!ほんとに高いよこの高さっ!これは怖いっ!



「はぁ〜ん♡びっくりしてるにゅ〜かわいい〜♡」


 

「最高ですっ♡しっかり撮りますねっ!!」




よく見ると、持ち上げて私を見上げる彼女の顔は何だか照れていて。なに?どうしたの?と聞くと「いや、可愛いなって……丹海が。」…………酔ってるの?酔ってるね。

 


うんうん、私も秋葉のこと、すっごく綺麗だな〜って前から思ってたよ、ずっと教室の外から見てたし、走ってるところも見てたし……とか言ったら「絶対嘘………」なんて笑う。



あ、そうだ。学年集会の時に、あの子美人だなあ……みたいにチラっと見てたかも……って話したら、私を即地面に下ろして「ほんと??」と真剣そのもので…………秋葉、本当に私のこと好きなんだね。とか言ったらスン……として「別に……」なんてどっちだよっ!


 

すぐに葉子が犬みたいに駆け寄ってきて私をぎゅっとしたら、秋葉はかなり嫌そうに見てるから「ここちゃんダメだよ?嫉妬ばっかりしたら、苦しくなっちゃう。本当の愛は束縛しないの。」って、葉子はお咎めの言葉を彼女に授けたあと私の首をスンスンして「にゅ〜は甘いね♡」ってスリスリしてたら秋葉の身体がプルプル震えた。


 

「私には……あおいさんがいるっ。」


 

とか何とか言って、酔ってるここちゃんは後ろから抱きしめると「ひゃあっ!!あっあのっ!?」って予想通りの反応があってから「あおいさん、葉子のお話……まだまだ聞きたいので教えて下さい。あとあおいさんのことも、もっともっと知りたいです。」なんて言っちゃって今度は葉子が「ちょっとっ!」と激しくプルプルした。



  


そうしていたら、フッと身体の力が抜けるような感覚が一瞬あって。



「……やっぱりあった……葉子ジュースの副作用……飲むと必ず……最後に………」



「あははっ!楽しい気分になれる素敵なジュースだよ!にゅ〜、またやろうねパーティ♡ふぁ……眠くなってきたかなぁ〜?」


 

「これは……寝ちゃうんですかねっ……う〜ん、じゃあイルカさん達ありがとうこざいましたっ!また遊びましょうっ!」




  


まどろみの感覚の中、私は濃厚なひとときを思い出していた。あおいとの出会い……葉子との出会い……魔法薬……新HISUIのライブ……打ち上げパーティ……たくさんのケーキとスイーツ、ゲーム、それから彼女の過去などなど……………ちょっと濃すぎないか?それこそが新現実、なのかもしれない。

 



倒れたまま、桜に手を伸ばして思う。私は、私の願いを叶えているだろうか?



まだまだ、魔法使いの見習いだなって思う。魔法を使うには、豊富な愛と想像力が必要だ。


 


まぶたが下がり、景色が静かに消えていく。でもこの場所は、何度でも願えば、何度でも創生されるから。 


 

私はその「願う力」をただ、鍛えるだけだ。あおいが言うように、最強になるまで、極めるまで。


 


……少年マンガが始まった。何だかねぇ………私、もうちょっと女の子らしくならないのかな?今度は秋葉を見習って嫉妬の女になってみようか。その分野についての研究もしなくては。忙しいな。


 



『また起きたら、次はどんな世界を創ろう?

私は、私の願いを叶えていけますように。』



 

 

大きな桜と秋葉に『ありがとう』とつぶやき、幸せな気持ちで目を閉じた。今度は、飲みすぎないようにしよう。





 



 



 

 



 

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