黒い隼拉致事件
オオイズミクン=タヴィニ・デ・ヨウヤ(1998年6月3日〜)
お久しぶりです
残暑厳しい初秋の飛行場。賞金稼ぎのファルコ・ネーロは、出動要請もなく、特にやることもないので、いつも通り、ビーチチェアにだらしなく、酒瓶を抱いたまま昼寝に興じていた。
その様は、一般大衆が思い描く、「アレッサンドロ海の英雄」のイメージ像からは、とても程遠かった。
そんな彼を目覚めさせたのは、整備士風の小太りの青年、ポルチェニーノだった。
「ファルコさーん、またラウェーンワンラー殿下から手紙が届きましたよー。起きてくださーい」
ファルコは、睡眠を邪魔されたのが気に食わなかったのか、不機嫌そうに唸りながらのっそりと起き上がった。
「…っるせぇなぁ………。んな喚かなくても、一発ポーンと叩きゃ済むだろに……」
「んなことすりゃ、アンタキレるでしょうが」
ポルチェは渋い表情しながら、手紙を渡した。ファルコは丁重にそれを受け取り、一礼して中身を確認した。何処と無く、嬉しそうな表情だった。
手紙を読み終えると、鼻を鳴らした。
「しかし殿下も物好きでいらっしゃる。こんな下人に飽きもせず手紙を寄越し続け、その上恋心をちらつかせておられる。思春期の少女とは、そんなものなのかね」
「スケコマシ」ポルチェは眉をひそめて呟いた。当のスケコマシ本人は気付いていなかったが、面と向かって言ったところで、褒め言葉として受け取られるのがオチだろう。
この人は本当に図太い。
呆れつつも、ポルチェは本題を述べた。
「あと飯です。早くしないと、俺とマルコでファルコさんの分、食っちまいますよ」
「そいつは困る」ファルコは跳ね起きた。「食うに困ってる奴以外に食い物を与えることは俺のポリシーに反する」
そう言うと、ファルコは早足で小屋に向かった。
小屋からは思わず唾液が溢れそうなトマトソースの匂いが漂っていた。小屋に入ってすぐ左手、机の上を見ると、案の定、ポルチェお得意のトマトスパゲティが並んでいた。腹の虫の暴動が激化する。我慢ならん。
ファルコは流れるように着席し、素早くテーブルナプキンを行儀悪く首に巻き、フォークを取るや否やスパゲティに食らい付こうとした。
「ファルコさん、流石に行儀悪いですよ」
ポルチェの実弟でありファルコの弟子であるマルコは、冷静にファルコを咎めた。ファルコはこれは失敬、といった具合にフォークを机に置き、両手を少し挙げた。その様子を見ていたスガワラは笑い出した。
「良い弟子じゃねぇか。えぇ? まるでお前と建夫みたいだ」
「うるせぇくそじじい。一緒にするな」
「いいや、一緒だ」スガワラは鼻を鳴らした。「ガサツな師匠に、キッチリした弟子。そのまんまだ」
「何をぉ⁉︎」ファルコは勢い良く立ち上がった。「俺ァ、師匠よりはキッチリしてらぃ!」
「おぉ⁉︎ やるかこの糞餓鬼!」スガワラも年甲斐なく臨戦態勢に入る。
若者と老人の喧嘩。普通なら絶対阻止すべき組み合わせだが、ポルチェもマルコも止めに入ろうとはしない。日常茶飯事なのと、スガワラの腕っ節が十二分まだまだ衰えていないからだ。
正午ちょうど、島の教会の鐘の音が響く。
鐘の音をゴングに両者勢い良く飛び掛かった。
刹那、小屋の戸が壊れんばかりの勢いで開き、筋骨隆々の益荒男どもが雪崩れ込んで来て、瞬く間にファルコを持ち上げた。
「何がだよ、何だよお前ら、オイ‼︎」
アレヨアレヨという間に、ファルコは外へ運ばれて行った。残されたスガワラ、ポルチェ、マルコは、ただただ呆然唖然としていた。そこに謎の筋肉軍団の一人が戻って来て、スガワラに名刺を差し出しながら名乗った。
「お騒がせしました。近衛神聖隊第一空挺小隊、隊長のミケランジェロ・メッセです。叙勲式のためファルコ・ネーロ氏を連行しました」
覚えてますか?
僕です
空前絶後超絶怒涛駄文書きの新駒です
久々なのに、パロディ回
しかもあの伝説のクソ番組の
まぁ、これからまたゆっくりと、やって行く所存です(仮)




