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エターナル・リアルム 〜20年後の知識でやり直したら、世界が想定外に歪み始めた〜  作者: たくわん。
第12章 素材集めへの準備

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第093話 ギルドでの情報収集・前編

翌朝、クロウフォール全員でギルドへ向かった。


王都ティリアスのギルド本部は、朝から冒険者たちで賑わっている。掲示板の前には依頼を探す者たちが群がり、受付には列ができていた。怒号と笑い声、武具の擦れる音が混ざり合い、独特の熱気が満ちている。


8名で足を踏み入れた瞬間、周囲の視線が集まった。


人数が多い。それだけで目立つ。しかも、装備も種族も統一感がない。重装のハンス、軽装のエルザ、魔法使いのリリアとセイラ、水色の髪のセリス、軽快なアイリス、大剣を背負ったカイル、そして前に立つユイ。


「すごい人だね」


アイリスが小声で言う。


「朝は混む」


ユイは短く返した。視線はすでに受付を捉えている。


受付に向かうと、見覚えのある受付嬢がいた。茶色の髪を後ろでまとめたマリアだ。丁寧な笑みを浮かべている。


「おはようございます、クロウフォールの皆さん」


「おはよう」


ユイが応じる。


「今日は全員でいらっしゃったんですね」


「情報が欲しい」


単刀直入だった。マリアは姿勢を正す。


「どのような情報でしょうか?」


ユイが一歩前に出る。


「装備強化に必要な素材の情報が欲しい」


マリアの表情がわずかに引き締まった。


「素材の情報ですか。どの素材をお探しですか?」


セリスが紙を取り出す。ゴードンから受け取ったリストだ。


「えっと……魔石、硬鱗、鋭牙、魔核、硬岩、再生石、元素核、雷結晶、火精核、氷精核……」


読み上げるごとに、マリアの目が少しずつ大きくなる。


「かなり多いですね。少々お待ちください」


マリアは奥の資料室へ向かった。


待っている間、カイルが小声で言う。


「やっぱり多いですよね……」


「必要なものは必要」


ユイは視線を外さない。


やがてマリアが分厚い資料を抱えて戻ってきた。


「お待たせしました。それでは順番にご説明します」


書類を広げる。そこには魔物名と出現地域、討伐ランクが記されていた。


「まず、魔石と硬岩はストーンゴーレムから入手できます」


「ストーンゴーレム!」


カイルが思わず声を上げる。


「出現地域は山岳地帯。推奨レベルは25、討伐ランクはBです」


空気が少し重くなる。


「ランクBですか……」


リリアが小さく呟く。


「非常に硬い魔物です。通常の斬撃では通りにくく、継続的な火力が必要になります」


セイラが静かに言った。


「……私の氷魔法なら」


「有効だと思います。ただし、単独では危険です」


マリアは淡々と続ける。


「次に、硬鱗と魔核はアーマーリザードから入手可能です」


「アーマーリザード?」


セリスが首を傾げる。


「岩場に出現するトカゲ型の魔物です。鎧のような硬い鱗を持っています。推奨レベル14、討伐ランクはCです」


「Cランクなら……」


カイルが少し安堵する。


「ただし鱗が非常に硬い。斬撃よりも打撃や魔法が有効です」


「……任せろ」


ハンスが低く言う。マリアが微笑んだ。


「心強いですね」


ユイが促す。


「次は」


「鋭牙と魔獣皮はダイアウルフから入手できます」


「狼ですか?」


「魔力を持った大型の狼です。深森に出現。推奨レベル10、討伐ランクはC」


「レベル10なら楽勝だね」


アイリスが笑う。


「油断は禁物です。群れで行動します。単体は弱くても、数が揃うと脅威になります」


「……数が多いと厄介だ」


エルザが短く言う。


「その通りです。偵察と奇襲が有効でしょう」


資料を閉じかけたマリアに、ユイが言った。


「まだある。再生石、元素核、雷結晶、火精核、氷精核」


マリアは頷く。


「それらはエレメンタル系のモンスターから入手できます。少し複雑ですので、別資料をお持ちします」


再び奥へ。


カイルが小声で言う。


「エレメンタル系って、属性持ちですよね」


「ええ。火、氷、雷などの属性を持つ存在よ。対策が必須になる」


リリアが冷静に答える。


「……氷は私が対処できる」


セイラが静かに言う。


「火は?」


セリスが不安げに尋ねる。


「水魔法で抑えられる可能性はあるわ」


「私、頑張ります!」


セリスの声は明るいが、拳は少し強く握られていた。


やがてマリアが戻る。今度は別の資料を抱えている。


「お待たせしました。次はエレメンタル系ですが……」


彼女は一度、全員を見渡した。


「こちらは、少し危険度が高いです」


「分かっている。教えてくれ」


ユイの声は迷いがない。


マリアが書類を開く。


そこには、炎、氷、雷のマークが描かれていた。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

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