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エターナル・リアルム 〜20年後の知識でやり直したら、世界が想定外に歪み始めた〜  作者: たくわん。
第7章 組織運営と足りないもの

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第049話 樹木の巨人

アイリスを先頭に、6名は森の奥へと進んだ。

足元には枯れ葉が厚く積もり、踏みしめるたびに乾いた音が響く。木々が空を覆い、森の中は薄暗い。


「もうすぐよ」


アイリスが声を落として言う。


やがて、視界が開けた。


そこに、それは立っていた。


フォレストトレント。

高さは6メートル。幹の太さは3メートルはある。灰褐色の樹皮は岩のように硬そうで、何本も伸びた枝が、風もないのにゆっくりと揺れている。


根は地面に深く食い込み、土を盛り上げていた。


「でかいな……」


カイルが思わず呟く。


「推奨レベルは24だけど、これは大型個体ね」


リリアが冷静に分析する。


「どうしますか?」


カイルがユイを見る。


ユイは魔物を観察した。動きは鈍い。だが、この巨体と樹皮の硬さは明らかな脅威だ。


「カイル、引きつけて。全員、側面から攻撃」


「了解です」


カイルが盾を構え、前に出る。


「おい、こっちだ!」


叫び声に反応し、魔物の枝がゆっくりとカイルへ向いた。


カイルが突撃する。盾を前に、地面を蹴った。


枝が振り下ろされる。


カイルは盾で受け止めた。轟音が森に響く。


だが、次の瞬間。


カイルの体が後方へ吹き飛ばされた。地面を転がり、木の根に背中を打ちつける。


「カイル!」


セリスが叫ぶ。


「大丈夫です!」


カイルはすぐに立ち上がった。盾の表面には、深い傷が刻まれている。


「硬い……!」


魔物が再び枝を振るう。今度は横薙ぎだ。


「散開!」


ユイの指示で、全員が左右に跳んだ。


枝が空を切り、風圧が頬を叩く。


ユイとエルザが側面から接近し、短剣を振るう。

刃は樹皮に食い込むが、深くは入らない。


「硬いな」


エルザが低く呟く。


ユイも同感だった。前世で戦ったフォレストトレントより、明らかに防御力が高い。


魔物が枝を振り回す。2人は距離を取って後退する。


「セリス、動きを鈍らせて!」


「はい!」


セリスが水晶の杖を掲げる。


「水よ、流れよ!」


青い光が放たれ、魔物の足元へ走る。地面が濡れ、根の周囲に水が広がった。


だが、効果は薄い。

魔物の動きは、ほとんど変わらなかった。


「水魔法だけじゃ足りないわ」


リリアが即座に判断する。


「アイリス、継ぎ目を探して!」


「了解ー!」


アイリスは素早く走り、魔物の周囲を回りながら根元を観察する。


魔物が再び枝を振るう。

カイルが盾で受け止めるが、また大きく後退した。


「くそ、止めきれない!」


ユイは前世の記憶を辿る。

フォレストトレントの弱点は、根の継ぎ目だ。


だが、この個体は大型で、継ぎ目が分かりにくい。


「見つけた!」


アイリスの声が響く。


「どこだ?」


「根の付け根、左側!」


ユイが視線を走らせる。確かに、左側の根元に、わずかな隙間があった。


「エルザ、そこを狙って!」


「分かった」


エルザが影のように動き、左側へ回り込む。


だが、魔物が反応した。


枝が大きく振り上げられる。


「まずい!」


カイルが前に出る。盾を構える。


枝が振り下ろされた。


カイルは受け止めたが、衝撃で膝が地面に沈んだ。


「カイル!」


リリアの治癒魔法が放たれ、光がカイルを包む。


それでも魔物は止まらない。

枝を振り回し、地面を叩きつけた。


土煙が舞い上がり、石が砕ける音が響く。


ユイは息を整えた。


このままでは、埒が明かない。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

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